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【ゲーム感想文】『龍が如く7外伝 名を消した男』~はじめての桐生一馬~

評価:★★★★☆

本日、PS5版『龍が如く7外伝 名を消した男』をクリアーしました。

こちらの記事にも書いたように、自分は龍が如くシリーズは「7」しか遊んだ事のないシリーズのビギナーで、アクションゲームとしての龍が如くは本作7外伝が初となります。
従って主人公である桐生一馬については、シリーズを通しての主人公である事と任侠物的なヒーローと言う事くらいしか知りませんでした。
実を言うと当初は本作を遊ぶつもりはありませんでしたが、これから遊ぶ最新作「龍が如く8」の評判が良かったので、最新作を存分に楽しむために遊んでみようと思い立ったわけで。
結果としてはとても良かったと言うか、今までほとんど知らなかった桐生一馬という人物の一面に触れる事ができ、彼と春日一番の物語が本格的に交差する「8」が俄然楽しみになってきましたね。

ゲーム自体の評価としては、元々DLCとして企画されていた事もあって比較的コンパクトな作品である事。また龍が如くシリーズの世界観と言うかセンスが元々自分には「異文化」である事から、どっぷりとハマリこむまでは行かず、4/5点(良作)としました。



なんだこの“つよかわ“極道

先にも書いたように、自分は桐生一馬という人物が龍が如くの世界においてどのような存在なのかは全然知らなかったのですが、とにかく強くてレジェンド級の極道である事はすぐに分かりましたし、ゲームの仕様的にもすぐにそれを体感する事ができました。

劇中で何度窮地に陥っても大抵拳一つで解決してしまうし、どんなに御大層な肩書の組織にも靡かず、我と仁義を通して結果的にむさくるしい…もとい危険な漢たちを虜にしてしまうヒーロー。
一方でサブイベントや各種アクティビティでは愛敬も見せて、特にミニ四駆もといポケサーではめっちゃ感情豊かになるとか、何ですかこのクッソ強くて可愛い極道は?

物語自体は「7」の極道サイド、あの初登場シーンに繋がる裏話が描かれるのですが、そちらはあくまで導線でしかなくて、物語としては桐生一馬という一人の漢の半生を振り返るという側面の方が本筋だろうなと感じました。
そのおかげでシリーズほぼ未経験者の自分でも、彼のこれまでとこれからを知ることができたので良かったですね。


爽快感溢れるアクション! なのだけど……

アクションゲームとしての本作は、個人的には慣れるまでに少し時間がかかりましたが、慣れてしまえば爽快感たっぷりの気持ち良いバトルが楽しめました。
二つのバトルスタイルも、多数のザコを相手にする時は各種ガジェットと手数の多いアクションで戦う「浄龍」と、ボスや強敵向けに攻撃力が高くド派手でバイオレンスな攻撃で魅せる「応龍」。その二つを状況に合わせて切り替えながら戦うのが面白かったですね。

なので客観的には良く出来たアクションゲームだとは思うのですが……どうにも個人的には回避と防御の使い分けや、各種の技の使い分けが肌に合わなくて、ボス戦はひたすらヒートアクション連発して作業的に終わらせていましたね。
こればっかりは相性の問題なので……


初対面ばかりなのに魅力たっぷりのキャラクターたち

本作は「7」にも出てきたキャラクターは最後に顔を見せる程度で、基本的には初登場の新キャラクターが物語を回していきます。
桐生一馬の過去やこれまでのシリーズにも登場した人物の名やエピソードも出てきますが、初心者の自分としては「そんな事があったんやねぇ」と又聞き程度の感慨を抱くのみ。

それでも一癖も二癖もあるキャラクターは魅力的でしたし、クリアーする直前になると愛着も湧いて少し寂しくもなりましたね。
ちなみに桐生一馬を除いて一番好きになったキャラクターは、どこからどう見てもザコヤクザの親分にしか見えないのに、中間管理職の悲哀をたっぷりと体現していた鶴野祐樹でした。
桐生一馬という我の強い漢に手を焼かされ続けるわ、部下はアレなアレだわで、絶対こいつ胃薬が欠かせんわ……と勝手に同情してましたね。

そんなわけで予想以上に楽しめた本作ですが……一方で桐生一馬に待ち受ける運命を思うと、「8」を始めるのがより楽しみになる一方で恐くもなってきたので、その意味でも罪深い漢ですね桐生一馬って人は。



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