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勉強も嫌いで、何かしたい訳でもなく、お金が欲しかったので、就職を選択。

16歳の時に働く事を選んだ。勉強も好きではないし、高校へ行くのもお金がかかる。母子家庭で、お金で母に負担をかけたくなかった。

食べるものには困らなかったけど、父親がいない分生活が裕福なはずはないと、小学生から感じていた。同級生の家に遊びに行くと、一軒家、で車もあって、旅行に行って、私の家と違う事を知る。それがうらやましいとは、思わなかったけれど、違いを知る。だからこそ、欲しいものは自分で働いて買った。

仕事は単調で刺激もないまま、日常を過ごす中、その当時バンドブームが来ていた。そしてある女の子バンドに憧れて、バンドを始めた。女の子にもてたいという気持ちもどこかであったと思う。2輪の免許も取得して、ますます男の子みたいになっていった。

私は小学生の頃から、女子トイレに並んでいると、ジロジロ見られたり、『男のトイレはあっちだよ』と言われる事も多かった。16歳になってもそれは変わらず。洋服も男物を好んで着ていた。

好きな服、着たいと思う服が男物だった。もちろんスカートなんてはかないし、はきたくなかった。

バンドを始めるようになると、給料でもらったお金で、楽器を買い、正社員で働くのをやめて、髪の毛を染め、アルバイトを始め、バンドでプロを目指すようになり、女の子だけの3人組のバンドでドラムを始めた。

就職したのに、たった1年弱で商店街の小さな金物屋で働く事になった。金髪で16歳で雇ってくれる所があって本当に良かったと思う。

バンドを始めて、メンバーの一人、私の事を『かっこいい』と言ってくれた。素直に嬉しかった。付き合って欲しいと言われる。よくわからないまま私も『いいよ』と返事をした。

一つ年上だった。『かっこいい』と言われて嬉しかったが、好きなのかわからず、向こうからキスをしてきた。なんだか気持ち悪かったのを覚えている。

なんでこんな事するんだろうと。体を触って欲しいと、積極的に言われたけれど、何をどうしていいかもわからず、嫌な時間を過ごした。

ただ布団の中で一緒に居て、くっついて、体を服の上からさすって、目的があって触るわけでもなく、ただよくわからない時間を過ごした。

バンド活動をしながら、関係は時間とともに、消滅して普通の友達に戻っていった。結局キスしかしていない関係で終わる。



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