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ChatGPTが就職・転職活動にどのように役に立つか その2

前回はChatGPTがどのように解雇をメンタル的に乗り越えるのに役立つか、引っ越しが必要な際の土地勘調査、VIPにメールを書くための下書きを作って貰う方法について3つ説明しました。

まず、最後のVIPへのメールですが、嬉しいことに志望していた会社の社長と人事のトップとつながることができ、面談までつながったので、効果はバッチリ出せたと報告できます。上記リンクに実際の最初のプロンプトを掲載していますが、その後、自分が知っていたり、過去に相手の記憶を思い出させるような文章にパーソナライズする工夫を2つ目以降のプロンプトで与え、あたかも自分が書いたようなフィーリングの文章に仕上げることが成功につながったことを強調しておきたいです。

あれから様々なシチュエーションにChatGPTを使っており、「これは使える!」というケースがいくつか出てきましたので共有します。


1. 英文レジュメの和訳

この記事を読まれている方はもしかすると逆の日本語の職務経歴書を英文レジュメにする、という方が多いかもしれませんが、同じように使えると思います。私は今まで外資系企業に応募したり、今もアメリカの企業に集中的にレジュメを出しているため、英文のレジュメしか持ち合わせておりません。しかし、日本のヘッドハンターに海外駐在のポジションがないかも探してもらうことにしたため、日本では人事部が英語が読めない所も多いという理由で職務経歴を英語から日本語にする必要が出てきました。

そこで、このようなプロンプトの後に、英文のレジュメをコピペしました。
You are a bilingual translator who has been hired to translate an English resume into Japanese resume. Please translate the following into Japanese.

和訳:
あなたはバイリンガルの翻訳家で、英文のレジュメを日本語のレジュメにする依頼を受けました。下記を日本語に訳してください。

すると、漢字の固有名詞の誤字脱字はあり、多くの横文字が並ぶ日本語レジュメができました。読んでいて普通の日本人なら理解できるものができたので、良しとしましょう。当たり前ですが、ChatGPTが作成した文書はちゃんと内容に目を通し、Microsoft Wordなどに保存しておきましょう。

なお、LinkedInで日本語と英語のプロファイルを別々に作り、出し分けることができることを知りました。ですので同じようなプロンプトで英語のプロファイルを日本語化しました。

2. 新たな業界について手早く学ぶ

転職活動では今まで自分が得意としていた職種と業界のどちらかをずらす必要が出てくる場合があります。今回私はアメリカで就職活動をする必要があるため、ビザスポンサーしていただける日系企業を一つのターゲットとしており、そうすると必然的に今までと違った業界にも応募することになります。

日系の製造業はまだまだアメリカでプレゼンスがあり、それらが扱う商品は自動車に用いられるものが多いですが、それでも細かいネジ一つから化学製品、測定機器、油脂類など多種多様です。また、日系企業がどのようにアメリカで商品やサービスに付加価値をつけて競争力を出そうとしてるか事前に理解しておき面接の時にアピールしたいものです。

業界を素早く知るためには、以下のような質問をすると大体面接の前に15分もあれば大まかに理解を勧めることができます。

ChatGPTのプロンプト:

  • 製品を理解する

    • I am interviewing for <company>, a manufacturer that makes <product>.  Please tell me what the product does.

  • 競合他社を理解する

    • Can you tell me about top manufacturers of <product>

  • 製品の違いを理解する

    • How are <product> different to each other?

    • What determines performance of <product>?

  • 顧客について理解する

    • Who buys <product>?

3. 【番外編】移民弁護士との模擬コンサルテーション

就職・転職活動とは直接関係がありませんが、今回私にとってアメリカで就活を成功させるためどのようなビザが現実的に取得可能なのか知る必要がありました。そして、本物の移民弁護士にコンサルテーションを受ける予定があったのですが、実際ChatGPTがどのくらいこの分野に明るく、わかりやすく説明してくれるかを試すため事前にChatGPTに相談しました。そして、本物の移民弁護士の先生と話しました。

結果から申し上げると、今回予約をして相談した最初の移民弁護士がポンコツであったこともあり、月額20ドルのChatGPT4.0のほうがよほどわかりやすく的確でした。移民弁護士はこちらから事前に送った質問内容も目を通さず、自分が今どのビザであるかも事前に知らせておいたにも関わらず別のビザホルダーに対する対処法について語り、お話になりませんでした。

その後また3名の別の弁護士に相談できたので最初の弁護士は運が悪かったと思うしかないのですが、ChatGPTはたしかに優秀で、後から話した3名の弁護士の答えと大変似たものでした。ChatGPTは情報がネットに公開されているものに関してはすこぶる強いことが証明された形です。

ポイントは役割の指定です。下記プロンプトを用いました。

  • 役割の設定とどのようなビザ取得のオプションがあるか

    • You are an immigration attorney. If I am living in US as a non-immigrant with L-1A visa, if I lose my job, what are my options for staying in US for longer?

  • 学生ビザだと扶養家族も入国可能か?

    • Would F-1 student visa allow dependents to stay in US?

  • B-1ビジネスビザの有効期限は?

    • How long is the B-1 visa typically valid for?

  • どのような会社がビザやグリーンカードをスポンサーしてくれる可能性が高いか?

    • What kind of companies are likely to sponsor US visa or green card if I have Japanese nationality?

他にもいくつか質問しますが、性格で的確に返してくれるのでとても爽快感のあるコンサルテーションができました。以上のように、ChatGPTは調べ物や翻訳、下書きにかなり強いことがわかります。次回はどのようなケースでChatGPTのアウトプットがあまり使えなかったかのNGケースを紹介したいと思います。

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