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月夜に提灯, 夜桜, スーツ。ささやかな憧れ。

月夜に提灯
無益・不必要なことのたとえ。
また、無用のぜいたくや奢おごりのたとえ。

ことわざを知る辞典「月夜に提灯」の解説
https://x.gd/xajUq

夜桜を見てきた。月の明るい夜だった。

桜並木と菜の花畑

桜祭りと称して提灯には灯りがともり、
桜や菜の花は、街路灯に煌々と照らされていた。

昔は、月の明るい夜には提灯を灯さないことが普通だったのだという。
故に、「月夜に提灯」が無用の贅沢を表すようになったのだとか。

月夜に提灯どころか電灯まで点けて夜桜を楽しむなど、なんという贅沢なのだろう。
我々が自然に想像する夜桜見物の風景は、
極めて現代的な文化だったのかもしれない、と思う。

月夜に桜

夜桜見物には、スーツ姿の人もいた。
恋人同士かあるいは友人のように見えた。
仕事帰りに落ち合ったのだろうか、あるいは同じ職場なのだろうか。

仕事帰りに桜を楽しむ余裕があること、
それを共有できる人、あるいは共有したいと思える人がいること、
それらがとても羨ましく、格好よく、贅沢の極みのように見えた。

夜桜に提灯

学生の自分には、社会人の大変さや辛さはわからない。
なんとなく、親のイメージが先行して、大変そうだとばかり思っている。(一方で、楽しみだとも思っているけれど)

月夜に提灯、夜桜、スーツ。
今のささやかな憧れかもしれない。


……スーツで働くことは、ほとんど無さそうだけれど。

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