【シン・ウルトラマン】超重要な伏線!一度だけでは見逃す、神永と浅見の会話が狂おしいほど好きすぎるので徹底解説!【Prime Video独占配信記念!】
どーも。
ばぁどです。
ついに!!自宅でもシン・ウルトラマンを見れるようになりました!
ありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございます!!
私も11月18日は仕事終わり帰宅次第、お風呂入って、DAICON FILM版の帰ってきたウルトラマンを見て、お酒とおつまみを用意して、夏に劇場で見納め鑑賞をして以来通算8回目のシン・ウルトラマン鑑賞を行いました。
シン・ウルトラマンに関する記事もいくつか、挙げさせていただいたのですが、シン・ウルトラマンを見て改めて好きだなーと思ったシーンがいくつかありましたので、Amazon Primeで配信されたのをきっかけに一本記事を書かせていただきます。
--------------------以下には、シン・ウルトラマンに関する重要なネタバレがあります!未視聴の方は気をつけてください。--------------------
重要な伏線。禍特対配属後の神永と浅見の初めての会話。
-ネロンガ撃退後、禍特対へと派遣される浅見-
怪獣第7号である透明怪獣ネロンガを、正体不明の巨大人型生物が腕から放った光線で純滅し、巨大人型生物が空へ去った後の物語。
新たに正体不明の巨大人型生物の正体を調べることになった禍特隊にアナリストとして新しいメンバーが派遣されます。
それが、長澤まさみさん演じる浅見弘子。
浅見は班長である田村に挨拶した後、自席につき隣席の船縁と挨拶がてら会話を交わします。
船縁と浅見の会話では、禍特対メンバーのおおまかな紹介がされます。
船縁としては、女性メンバーが増えたことが嬉しいのか、もしくは最初からコミュニケーションをとりにいく明るいタイプなのかは定かではありませんが、初見の浅見に対して自ら率先して挨拶をします。
それに対して浅見は答えます。
浅見は事前に禍特対に所属しているメンバーのことを調べており、どういった経歴の持ち主なのか、家族構成なのかをあらかじめ調べています。
この他にも班長である田村君男の出向元や、滝君が「職場に自分の部屋を持ち込むいわゆるオタク」であることも予想済み。
そして、この船縁と浅見の会話は、映画を見ている我々にも禍特対に所属しているメンバーを説明しているという役割を持っています。なんともお作法というか、映画序盤における説明台詞らしい必要なやりとりなのですが、実はこの船縁と浅見の会話を誰よりも興味深く聞いていた人物がいます。
それが主人公である神永慎二(ウルトラマン)です。
神永と浅見の会話の違和感は何なのか。神永が”バディ”と”仲間”という単語を認識した瞬間
船縁、田村、滝の個人情報を浅見が把握した後、神永と浅見の会話になります。
上記の浅見と神永の会話は成立しているようで、少し会話が成立していないチグハグな印象があります。
そのチグハグな点というのが、一見会話のキャッチボールが成立しているように見えます。しかし実は浅見は同僚としての挨拶及び、お互い前職が同じなどの世間話に終始しているのですが、神永はこの会話の中で”バディ”と”相棒”という単語の紐付け及び、相棒とは何なのかという学びをこの会話から得ているという、浅見と神永の会話の目的が違うということがチグハグの正体なのです。
なぜ、神永は浅見との会話の中で”バディ”と”相棒”の単語の紐付けをおこなったのでしょうか?
その理由は、神永は既に単語としての”相棒”の意味を把握しているが、それが”バディ”という単語と同じであること、そして実際は相棒という単語が何のことだか理解できておらず、この浅見との会話の中で「相棒とは浅見のことである」ということを認識します。
この時、神永は浅見との会話時点で”相棒”という単語を字面のみで把握しています。
なぜかというと、浅見が初登庁時に神永が速読で途中まで読み進めていた本、それが広辞苑(第7版)でした。
神永は登頂してから浅見が初登庁するまでの間、机の上に山積みになった本をひたすら読み漁り、さまざまな知識を吸収していました。
”相棒”という単語は広辞苑のP64に掲載されており、浅見が登頂した際には神永は広辞苑上で相棒という単語は把握していることになります。
また、それと同時に浅見は神永への期待を込める意味で”バディは信頼が第一”であるという旨を伝えています。これらの一連の会話は、浅見が神永とのコミュニケーションをするという意味以上に、神永が相棒という単語と浅見という存在を認識するという最も重要なシーンになっているのです。
神永は相棒という単語を理解した後、禍特対という概念と仲間についても学びます。
神永は禍特対を知ってはいるものの、広辞苑に掲載されている単語で何に値するのかを理解できていなかったのかもしれません。
この浅見との会話の中で、神永は班長や滝、船縁を広辞苑に掲載されている”仲間”であるということも認識するのでした。
上記のように浅見と神永の会話は、神永が禍特対のメンバーの名前、相棒の意味、仲間の意味を理解した非常に重要なシーンとなっているのでした。
シン・ウルトラマン作中における、ウルトラマンは一個体で生命が完結する存在である
続いて、神永と浅見の会話で印象的なのが神永がコーヒーをオフィスに持ってくる場面です。
神永と浅見の会話はこう続きます。
この会話の中で、神永はヒトはそれぞれ助け合って生きているということを学びます。
神永はこういったことを浅見に言ってもらわないと理解できないということは、神永(ウルトラマン)は通常そのような社会性の中で生きていないことが容易に推測されます。
おそらく、宇宙空間を個体で移動するという都合上、シン・ウルトラマン内でのウルトラマンは一個体で生命が完結する存在なのでしょう。
それは何もない宇宙空間の中でも、一個体で行動を完遂できるように、一個体のみで生命を維持できる仕組みがあり、一個体のみで宇宙空間を移動できるエネルギーを生成することができ、全てにおいて一個体のみで完結させることができるのでしょう。
そんな神永が、この浅見との会話を通して「ヒトは社会性の動物である」ということを学ぶのでした。
そもそも一個体で生命が完結している種族であれば、”群れ”と言う概念は欠落しているだろうし、相棒や仲間などのヒトが誰かと一緒にいる時を指し示す意味の単語も全て、彼にとっては新鮮な概念だったのかもしれません。
相棒や仲間という単語の意味を咀嚼して理解したシーンに比べると優先度は落ちますが、このコーヒーのシーンは神永(ウルトラマン)が人間をさらに理解した重要なシーンであると思います。
※個人的には浅見の「気の利かない男」発言は大のお気に入りです笑
相棒と仲間、そして自己犠牲。人間を理解するために愚直に行動する愛おしいウルトラマン
その後神永は不器用なりにも、このバディという単語を言葉の意味のまま忠実に行動します。
コミュニケーション不足なところがあるところは認めますが、自らの重要なアイテム「βカプセル」を”バディだから”という理由のみで浅見に託すのでした。
メフィラスと日本政府がβボックスについての取引をすでに終えた後、神永が助けを求めたのも浅見でした。
これらの行動は、最初の浅見との会話で”バディ”という単語をインプットされ、その”バディ”という単語の意味を忠実に実行しているだけなのです。
また仲間という単語も神永は非常に重要だと認識しており、ゼットンを倒すためには自らの力だけでなく、仲間の力も必要であるということを彼は既に認識しているのです。
全ての行動は自信が興味を持った”人間”を理解するため。
人間を理解するためにありとあらゆる本を速読で読み込み、本から得た単語を仲間との会話の中で理解し、不器用ながらも相棒や仲間と一緒に行動していく。
何の前触れもなくβカプセルを相棒のカバンに入れ込んだり、ゼットンが上空に浮かび仲間の安全と引き換えに人類を滅ぼすという交渉を政府の男(演:竹野内豊)とするなど、少し飛躍した行動をとる神永ですが、自分なりの理解で人間らしい行動をしようとする神永が非常に愛おしく感じてしまいます。
最後は、ウルトラマン自らが人間に興味を持った”自己犠牲”。
ネロンガ戦で子供を庇い命を落とした神永をみるウルトラマン(リピアー)。
ウルトラマンが人類に興味を初めて持ったのは神永の自己犠牲の精神でした。「他者のために自らの命を賭す」行動は、一個体で生命が完結する彼らウルトラ一族には理解できなかったのでしょう。
最後までウルトラマンは人間に興味を持ち、人間を理解しようと人間と触れ合い理解しようとした結果、ウルトラマンは「人間が分らなかった」。
ウルトラマンは必死に本を読み、相棒や仲間と共にいくつもの脅威をくぐり抜けましたが、彼は人間が分からないと思うようになったのです。
しかし、彼は自らの行いの中で”自己犠牲”というものを体現していきます。
エネルギーが尽きかける寸前まで、禍特対の搭乗するヘリコプターを警護したり、ラストのゼットン消滅時に別宇宙に飛ばされることを承知の上で、それでも人類を守るためにゼットンを撃破。ウルトラマンは自らの命を賭して今後の地球のために自らの身体を託すのでした。
そのウルトラマンの行動は物語冒頭で神永が少年の命を救った”自己犠牲”そのものでした。
そんな彼に向けてゾーフィは言うのです。
2022/11/20 誤字の修正、追記しました。
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