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ぶちぬく力

ぶちぬく力

ショーヘイです。

ぶちぬくって。。。

閉塞感に苛まれやすい自分にとって最近感じているのがこれ、ぶちぬく力。

自分は大学院に通っていて、一応修士号を持っています。
体育心理学に興味があり、選手のメンタル状況がパフォーマンスにどのように影響するか研究していました。
で、良く聞かれたのが
「博士課程(修士課程の次の段階)行かんの?」
フィジカル、メンタル、スキルの要素のバランスを痛感していた自分にとっては、博士課程で専門性を極める研究職はイメージができずあっさり就職。

で、何でこれがぶちぬく力と関係するのかといいますと、それは修士時代と就職してからに遡ります。

修士時代の僕はかなりの問題児。
ちゃんとTA(先生の授業の補佐)の仕事もしていたし、ゼミも休まなかった。
でも、研究室になじめなかった。というか頑固だった(今でもだが)。意固地になっていた気がする。ただ単に弱さが露呈した(向き合った)時代だったと思う。
ただ、他大学の人や他の研究室の人と交流が深まったのはすごく良い経験でした。
学会、研究会、サッカー、飲み会、飲み会、飲み会など。
僕の運動指導の根源である「チーム北島」の発表が学会であると分かれば長野(大学院は中国地方)でも出向きました。
そんな修士時代。

その後就職します。
その時のエピソードはこちら。
海の見える施設とワタシ|玉置昭平|note

同い年、年下の先輩がわんさかいました。
「大学院って何?」
「大学の後にまだ行くん?」
とかそんなのが当たり前。
何なら「学校ばっかり行って・・・」なんて雰囲気さえ感じていた。
要は修士号の威力がほぼない職場。これは後述する「就職が厳しい」に関係します。(「大学院に行くと就職の幅が狭くなる」というか「わざわざ修士や博士を必要とする場が少ない」と考えられていました。)
職場は良い人多かったし、トレーニングコーチとしての経験もかなり積めました。特に気にする事でもなんでもなかったですけどね。

話は現在に戻ります。
ある時ネットで「博士課程 後悔」的な記事が散見されているのを見つけました。
全員が当てはまるわけではないのだろうけど「博士論文が大変」、「就職が難しい」、「費用がかかる」、「周りの友人は働いているのに」とかがほとんど。後は「研究室の先生との相性」といった外的な要因。
後者に関してはちょっとコントロールが難しいのでいったん排除。
博士課程を就職もしくは安定の為のパスポートとして捉えると可能性が狭まるというのが僕の結論。
実際に修士に行く前に「〇〇大学院なら就職決定じゃん」的な事を言われました。あんまりピンとこなかった事を覚えています。
実際就職し、転職し、ヒトリショクバを経験してきた自分にとっては、人脈作りや統計、英文抄読って研究職じゃないけど結構役立っている事があります。
今の顧客の利用状況から統計手法で「単価」まである程度予想できるようになった(笑)。客観的かつ論理的な方法で人事の評価でももめない。最新の情報を後輩に指導してみたり、実際の自分の運動指導にも使える。
例えばエビデンスとか指導内容のアウトプットとか。僕の場合で言う大学院のような周囲と無理やりにでもコミュニケーションを図らなければならない環境だと、そういった力が身につくのかもしれません。
学習理論的にはエコロジカルアプローチ的な感じでしょうか。

結局、修士時代に「ぶちぬく力」のきっかけを得たのではないかと思う。
全て具体的のみで捉えるのではなく抽象的と行ったり来たりに捉える能力、ちょっと引いて見る癖、折衝力など(精度は高くないが)。
ぶちぬくには考え、振り返り、思考力を高めていく必要がある。自分の持ち札は何か?どうすればクリアできるのか?そういった過程の部分にフォーカスを当てる。
最近「部下に受け身の奴が多い」とか「指示待ち」とか話題になる事が多い。実際、管理職をしていてそういう場面に多く出くわします。
そういう場面って、きっと過程ではなく、その後である「結果」にのみフォーカスしているんだと思います。しかも具体的に。だから「安定」とか「How to」になりがちで、指示がないと動けないし応用も利かない。
打開策としては否が応でも動く環境の設定が大事で、「遊び」も持たせる事と具体的な説明を同時にしていく事。基本→具体例の連続みたいな。
それを実際に対話する事で、価値観の共有や説明上手にも繋がります。

修士が良いとか博士が良いとかは状況により異なる。そこの判断が重要だと。
その判断を下すのに「結果」のみにフォーカスを当てるのではなく、「過程の後の結果」という視野で判断できれば、きっと納得はいくのではないでしょうか。
「がむしゃらにやっていたら結果が出た」的な形で。

閉塞感や伸び悩みの時こそ、「文句を言わず目の前のタスクを前向きに取り組む」事で「ぶちぬく力」が養われ、発揮されていくと感じます。

読んで頂いてありがとうございました!

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