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翡5-薫香

 ■東京。香道流派伝承家、池沢家。和式の庭園付き数寄屋造り邸宅。母屋から廊下でつながった離れに香道実践の間がある。当主、池沢香翠(32)が床の間を左手に見て、香席の客をもてなしている(資料『香と香道』P89写真参照)。

香席の客は床の間を背にして左手上客から、品の良い70余りの和装の女性、60半ばの数寄人(すきびと)らしい道着(同資料P199写真参照)を着た男性、そして末席にスーツ姿の眼鏡をかけた五十がらみの白髪の男(神崎)。

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