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メンバーのタスク進捗状況が見えず、期日になっても完了していない【悩める現場の相談所 #13】

みなさん、こんにちは!
悩める現場の相談所では、実際に当社ウルシステムズのコンサルタントから上がったお悩みと、百戦錬磨の先輩コンサルタントによる回答をご紹介していきます。

「自分も同じことで悩んでた!」「あーそれ分かる分かる」・・・読めば共感できること間違いなし!


❓:Question

メンバーのタスク進捗状況が見えず、期日になっても完了していない

プロジェクトの管理者としてメンバーにタスクを割り振った後、進捗の報告がなかなか上がってきません。大きなプロジェクトのため、自分から聞きに行く余裕もなく期日を迎えてしまい、いざ状況を聞いてみると未完了でした。

報告しないメンバーに問題があることは分かりつつも、管理者として状況を把握しきれていないことに不甲斐なさを感じてしまいます。
自分から聞きにいかずとも進捗を把握できる状態にするためには、どうすればよいのでしょうか?


プロジェクト管理をするうえで、メンバーの進捗が見えない状態はとても怖いものです。質問者さんのようにプロジェクトが大きいと、すべての進捗を逐一聞きに行くのも現実的ではありません。皆さんの中にも、同じような経験がある方もいるのではないでしょうか。

ここからは、ウルシステムズのコンサルタントからの回答をいくつかご紹介します。色々な考え方がありますので、共感できる回答やヒントになりそうな回答を見つけてみてください!


💡:Answer(byコンサルタントAさん)

まずは原因分析!なにか事情があるかもしれない

タスクが期日に間に合っていないことに対して、そのまま「間に合わせろ!」と指示を出しても、大抵は解決しません。そこには必ず原因があるはずで、その原因に合わせた対応を取ることが大事です。
「期限を守れなかったこと」と「進捗を報告できていないこと」に分けて、それぞれ原因を考えましょう。

まず、なぜその人がタスクを期限までに終えられなかったのか、その原因を確認しましょう。例えば、「タスクの必要性を理解できていない」ことが原因であれば、そのタスクがプロジェクトのどこに影響を与えるものなのか、どれだけの遅れやコスト増が生じるかをきちんと説明し、タスクの必要性を理解させるべきです。「他のタスクで忙殺されている」ことが原因であれば、その人が抱えている他タスクを別メンバーに任せるなど、リソース調整が必要になります。

進捗を報告できていないことについても、必要性を感じていないのか、報告する暇すらないのか、忘れているのか・・・などの原因によって、取るべき対応が異なります。
いずれにせよ、まずは原因を究明することから取り組んでみましょう。

💡:Answer(byコンサルタントBさん)

管理者やチームを巻き込んで、報告せざるを得ない状況を作る

過去に経験した大規模開発プロジェクトでPMがやっていたのは、「自然と情報が集まるように仕組みを作る」という対応でした。例えば個人週報の義務化や、課題・ToDoのリマインド自動化(期限1週間前のアラート出力など)がそれにあたります。
報告の場では、「いま何が残っていて、終わっていないのは何か」というのを本人に言わせるルールとしていました。

報告せざるを得ない場や空気ができ上がると、自然とタスクを自分で管理して主体的に行動してくれるようになります。ただし、過度に細かい報告を強制するとメンバーがネガティブな感情を抱きかねないため、報告の頻度や濃淡は状況を見ながら見直しが必要です。


💡:Answer(byコンサルタントCさん)

時には開き直りも大事

プロジェクトが思うように進捗しないことに対して、不甲斐なさを感じることは仕方のないことです。ただし、それが過剰になり気持ちが滅入ってしまうと、プロジェクト管理に対するモチベーションが下がってしまいます。その結果、管理がおろそかになっては、元も子もありませんね。そんな悪循環を断ち切るために、ある程度の開き直りも必要かもしれません。

例えば相談者のような大きなプロジェクトの場合は、「関係者・チームが多いのだから、管理者ひとりが細かなタスクまで全て状況を把握するのはそもそも無理な話だ」という考え方もできます。
この開き直りにより、過剰に自分を責めずに気持ちをクリーンに保てるようになります。また同時に、自分自身がすべての進捗を把握しなくても問題ないようにする対策(数人チーム内でフォローし合える状況を作るなど)を導入する考え方にもつながります。「自分にはできないんだ」と腐らずに、「自分でもできるようにするんだ」という意識の切り替えができると、プロジェクト管理が改善されるとともに、コンサルタントとしての価値も上がっていくと思います。


おわりに

本日は、プロジェクトの進捗管理がうまくいかない悩みとウルシステムズコンサルタントの回答をご紹介しました。
「なぜ進捗通り進んでいないのか?」「なぜ進捗の報告ができないのか?」の原因を分析しつつ、前向きに改善していける仕組みを作れるとよいですね!

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