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別れの時

チームリーダーと会話している。わたしを批判し始めた。わたしのある言葉が原因らしい。思い出したのだが、このチームリーダーが誰かを批判し始め縁を切っているのを何回も目撃してきた。そのときわたしはチームリーダーの視点に立っていて、批判されるのももっともだと思ったようである。しかし、いざわたしが批判されてみると、その理由が全くわからなかった。理不尽としか思えなかった。近くにいた仲間の女性がチームリーダーにイヤミをいってわたしに少し加勢している。わたしは、諦め顔になり、チームリーダーに従うことにした。こういう予感のために比較的距離を取っていたのかもしれない。チームリーダーは別れが決定的になると穏やかな顔になった。思い出話を始める。過去のイベントのこと。そのほかの行事。都心の幸福そうな一家が行方不明になったという。第三世界の貧しい子供たちの写真が何枚もある。チームリーダーは穏やかな顔をしている。別れの時だった。

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