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料理の失敗(2024年3月10日(日)の300字小説)

 今、出産したばかりの娘のフォローをするためにS県にいる。
 産休中の娘は、少し痩せてやつれている印象だった。旦那さんである義息子も今月の終わりには育休が明けてしまうので、私が少しでも彼らが休めるようにご厄介になっているのだった。
「失敗した……」
 昨日のハンバーグを作った時はなんともなかったが、今日のカボチャの煮物を作った時、失敗してしまった。味が濃い。普段と違う調味料、調理器、器。自分の家とは勝手が違い、料理に失敗した。
 美味しいものを食べてもらいたかったのだが……。しょんぼりご飯を食べる。娘たちは優しいので「美味しいですよ」と言って食べてくれる。でも確実にしょっぱい。
 孫が離乳食だということは救いだった。
おしまい

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