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笑ってはならぬ?

ある日の夜。パパとのお風呂からあがってきたヨーヨー(3歳)が、寝室であーちゃん(0歳)を寝かせつけているわたしのところにトコトコとやってきて、ニコニコしながら、ヒソヒソ声でこう訊いてきた。

「ママ、どうして、パパを好きになったの?」

唐突な問いかけに、思わず笑ってしまった。

それがささやき声な理由はわかる。「妹がねんねする時は、びっくりさせないように静かにね」といつも言ってるから。でも、そんなことに興味を持つには君はちっちゃすぎるじゃないか。てことは、さてはパパの伝書鳩だな?

その証拠に、ヨーヨーは答えを取り立てて求めるわけでもなく、言い終わると満足そうに踵をかえし、またトコトコと、明るいリビングのほうに戻っていった。

その日は、夫に「ヨーヨーは一発で言葉を覚えて保育園でも話したりするんだから、変なこと教えないでよ!」と苦笑いを呈して終わったのだが、数日後、また、お風呂あがりのヨーヨーが、こんどは、

「ママ、どうやって、パパをゲットしたの?」

ニコニコ、ヒソヒソ、言い終わると答えを待たずにトコトコと逃げていく。またか!と思ったが、その日はなかなかあーちゃんが寝なくて、フィードバックをする暇がないままスルーした。そしたら、そのまた次の日にはこう、

「ママ、どうして、パパの虜(とりこ)になったの?」

ちょ、ちょっとまって!「これいつまで続くの?変なこと仕込まないでよ!」と夫に言ったら、

「ちゃんと答えてあげた?まだ面白い質問いっぱいあるよ!」だって。

続ける気満々。わたしが最初に言ったこと全然聞いていないし。そもそもなんなの、その、毎度わたしが惚れちゃったみたいな設定?

と、ムキになるのもばかばかしく、さほど悪い言葉でもないので残りのストックを聞いてみたい気もする。くやしいことに、ヒソヒソ、ニコニコ、トコトコと言葉を運ぶヨーヨーは、妙にかわいらしいのだ。

本件に限らず、夫は基本的に真面目くさい顔をしているくせに、家庭においては「笑いがとれれば良い」というおもしろ至上主義なので困る。

なにかというとつんけんしてしまいがちなバトルタイム(ヨーヨーが保育園からかえってから夕食・風呂・寝かせつけが完了するまで)に、それがもたらす和みの効用があることも確かなのだが、果たして、そんなことに3歳児を巻き込んで良いのだろうか。

わたしが笑っちゃうから、いいのかな?いや、笑っちゃいけないのかな?

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