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イギリスの学校への入学。イギリスでは日本の幼稚園年長が一年生 英語のレベルで学年の上下は当たり前

お父さんです。

このブログは地元の公立中高で学び、地方大学を卒業した庶民派お父さんがひょんなことから子供二人の都内私立小学校受験を経て、またまたひょんなことで子供たちがイギリスのボーディングスクールに合格するまでの道のりを綴っています。

今回の記事について                                      
今回の記事は、イギリスの小学校に入学する際の学年について書きたいと思います。前回の記事でイギリスにおける私立小学校と公立小学校の違いや特徴について書きましたが、今回は具体的な入学の際のプロセスについての記事です。日本に比べて非常に柔軟な仕組みや対応についてに振り返りつつ、印象的な出来事を書きます。皆さんの受験に向けた参考になれば嬉しいです。


さて学校の候補が決まり、次のステップとして現状のレベルを把握するべくテストを受けてくださいという事になりました。雰囲気としては、落とすためのテストではなく現状のレベル把握の意味合いが大きかったと思います。英語と算数のテストをそれぞれ30‐40分ずつ受けて、レベル感を把握し、どの学年に編入させるかを検討するようでした。我が家の家族も8月末にイギリスに渡英してきて子供たちを連れて、学年が始まる3日前の9月初旬に学校に出かけました。学校に行ったら既に他の新入生も来ていて全部で4-5家族くらいが来ていました。アジア系は我が家だけで、残りはオーストラリア人、南アフリカ、あとは中東系の家族だったと思います。

簡単なテストの結果、娘はYear4に、息子はYear3に編入する事になりました。確認のようなテストだったようですが娘も息子も
「算数は簡単だった」
「英語はまったく分からなかった」
という感想でした。

ここでいくつか書き記しておきたいポイントがあります。

まず息子から。日本では小学校1年生の1学期が終わった段階でイギリスに渡ってきた息子は、ほぼピカピカの1年生でした。そんな息子は普通に日本からイギリスの学年に変換するとYear2に編入なのですが、9月から新学年が始まるイギリス且つ、前述の通り7月生まれで、日本風にいうと早生まれの彼は、イギリスだとYear3になるという事でした。

「大丈夫なんですか?」と先生方に聞いたのですが、「大丈夫よ、すぐに慣れるわ」と、とびきりの笑顔で回答をいただき、「あれ、そんなものなのか」と無理やり納得したのを覚えています。

次に娘です。娘は8月生まれで、同じくイギリス基準では早生まれになります。同じく日本からイギリスの学年に変換すると息子の例の通り、Year5になるようだったのですが、娘の場合は一つ学年を落とす(Year5からYear4へ)という事になりました。理由はいくつかあるのですが、

①中学年で授業の難易度が上がる。英語力ゼロだと授業に付いていくのが厳しく本人の為にならない。
②Year6の序盤に、シニアスクール(Senior school=中学)に行くためのテストがある。そのための準備が1年しかないのは厳しい。


このシニアスクールに行くためのテストは、結構ハード&基本的にこの学校はシニアスクール(Senior school)にいくためのプレップスクール(Prep school)な面もあるので、Year5に編入すると、実質Year5からYear6までの1年間だけでそのテストに向かうカリキュラムに対応する必要があるが、それには無理がある。という事でした。

①はまだ理解できるのですが、当時イギリスの教育システムについて無知だった我が家にとっては、②は100パーセント理解不能でした(我が家の知識が不足しすぎ)。

「いや、そもそもシニアスクール(Senior school)へのテストを受ける気無いし」、「そんなの知らなかったし」みたいな事だったのですが、どうやらイギリスで私立小学校に通う子達にとって、シニアスクール(Senior school)へのテストは日本でいう中学受験のようなものらしく、且つそれが一般的という事が分かりました。確かになんのために私立小学校に通うかというと、より良い中学高校(主に私立の学校)に進むためで、「そうなのか」と初めて事情を知り、なるほど日本と同じような感じなんだと学びました。後から改めて分かったことは、必ずしも100パーセントシニアスクール(Senior school)への受験をするわけではないようですし、途中で入学テストの必要が無い中学校へ移ったりするケースもあるようだと分かるのですが、この時の私たち家族は、あまりに無知でした。

とはいえ、何よりもその時点での子供の英語力や状況によって、学年を1つ下げると言った対応を学校側が柔軟に提案してくれる事に大変驚きました。「小学校で留年」みたいな感じではなく、あくまでも子供の状況に合わせてベストな環境を整えてくれようとする学校の姿勢にはとても良い印象を抱きました。

いずれにせよ確認テストを経て我が家の子供たちは無事に入学が許可され、晴れて翌週から学校に来てくださいという事になりました。入学にあたってはこの確認テストが唯一のプロセスで、「これで終わり?」とあっけない感じもしましたが、後は家庭の住所や連絡先を登録して終わり。あとは授業料の支払い。こうして我が家の子供たちは無事に家の近くにある私立小学校に入学する事ができました。

*ミニコラム「イギリスの制服」
制服について少し書きたいと思います。私立小学校では、ほぼ必ず指定の制服があります。学校制服の専門店が町に一軒程度あって、そこに一式揃えにいくのが大体みんなが通る道のようで、我が家も行きました。店員は慣れたもので、行くと一家族に店員一人が付いてくれ、「どこの学校なの?」「学年は?」、「サイズはこっちの方が良いわね」みたいな感じで、我が家を引き連れて店内をずんずん進みます。店は日本の小さめのスーパーマーケットくらいの広さで、そこに周辺10-15校くらい(小学校だけでなく、中学校・高校も含む)の制服が集まり、見ているだけでけっこう壮観です。

イギリスの制服屋さん

まずジャケットを合わせ、次にシャツ、スカート/ズボン、ソックス、体操用のキットみたいな感じで、試着をしながらどんどん進みます。そこまで一点一点は高くないのですが、揃えるとそれなりの値段になるので、「まじか。。」と思いながら娘と息子の二人分の制服を揃えて、最後に支払いというルートです。正直この出費は痛い。ただイギリスの制服はオシャレ。シャレオツです。スカートはタータンチェックや日本であまりみかけないチェック。そしてジャケットが素晴らしく似合うイギリスの子供たち!特に妻は子供たちと一緒に制服のサイズ合わせを楽しんでいる風でした。典型的日本人の我が家の子供達ですが、日本の学校では中々見かけないおしゃれデザインに心なしかオシャレ度がアップしているように見えます。寸法に直しが入る一部を除き、大きなバッグに大量の制服・体操服のセットを持って帰りました。

ちなみに学校の敷地内に卒業生が寄付した中古の制服を売る場所もあります。なかなか合うサイズが無かったりするので、タイミングや運次第ですが、もしあれば中古の制服というのも一つの選択肢だと思います。

今回はこの辺で終わりにしたいと思います。読んでいただきありがとうございました。皆さんの参考になれば嬉しいです。
続きはこちらです。



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