浮世絵の絵の具ー鉛丹ー
鉛丹はギリシャ・ローマ時代から作られている鉛の酸化物です。
鉛丹・化学式Pb3O4
18世紀前半の文献には、産地は泉州堺、他大坂等とあり、20世紀初頭の文献にも「和泉國堺市に於て専ら之を施行す」とあることから、古くから国内では堺周辺で造られていたことが伺えます。
硝石や明礬は鉛の酸化を早めることが添加目的ですが、製法によっては添加されないケースもあったと見受けられます。
参考文献
万金産業袋 六巻
三宅也来[他]
1732
西洋百工新書. 外編
宮崎柳条 編
1876
Takamatsu Toyokichi
On Japanese pigments.1878
化學工業全書. 第7卷
高松豐吉, 丹波敬三, 田原良純 編
1901
絵の具製造法
矢野道也 著
1904
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