ポケカペンクラブ大賞企画書スライド1

ポケカペンクラブ大賞2018(1/2)

▼ポケカペンクラブ大賞概要

2018年は、ポケモンカードの世界に大きな変化がもたらされた年でした。
まさに「第二次ポケカブーム」とでも呼ぶべき状況です。
ユーザーコミュニティは急激に拡大し、それに伴い、行き交う情報の量も急激に増大しました。
そのような背景の下、「ポケカペンクラブ大賞」という新たな企画を試みます。
「ポケカペンクラブ大賞」は、ポケモンカードに関わる優れた著作物を勝手に表彰する企画です。

▼賞の目的と選考について

目的は、主に次の2点です。

①優れた著作物を勝手に取り上げ、繰り返し多くの読者の目に触れる機会を創出すること。

②優れた著作物を勝手に表彰し、著作者の意欲を喚起すること。

審査対象は、次の3点の条件を満たすものを勝手に選定いたします。
・ポケモンカードをテーマとして扱っていること。
・過去1年間(2018年内)に発表されたものであること。
・日本語で記述されていること。

表彰対象は、僭越ながら下記名の合議によって勝手に決定いたします。
なにものか…日本初のデッキレシピ集サイト「チームココア(2003)」の運営補佐で知られる。現在は「ポケカプレゼンオフ(2018)」等文化的活動に従事。
うきにん…考察サイトの金字塔「ポケカのふかみ(2003~2005)」の運営で名を馳せた。現在は「60cards.net(2010~)」にて日本語記事の英訳等で活動。

▼カテゴリについて

【ストラテジー賞】(技術部門)
デッキやメタゲーム、戦略に関わる多角的な知識を的確に表現し、読者の理解を深める著作物を対象とします。
【レポート賞】(記録部門)
ユーザーの様々な活動を魅力的に表現し、読者の活動意欲を高める著作物を対象とします。
【オピニオン賞】(社会部門)
著者の意見を独自の観点から主張し、読者の気付きを促す著作物を対象とします。
【カルチャー賞】(文化部門)
ユーザーを取り巻く環境を独自の観点で捉え、読者の活動の助けとなる著作物を対象とします。
【ユーモア賞】(娯楽部門)
独自の感性や技術を生かして表現し、読者に楽しみや親しみを感じさせる著作物を対象とします。
【アイデア賞】(発想部門)
独自の観点で取り上げたテーマに基き、読者に新鮮な体験を提供する著作物を対象とします。

以下になにものかさん&うきにん選考の各受賞記事と、
惜しくも受賞には至りませんでしたが、うきにん個人の選ぶ(個人的にとても推す)次点記事を記載いたします。
なお各賞は、先だって12月26日に行ったツイキャス「ポケモンカード文化放送」内でも発表いたしました。

▼ストラテジー賞

エルレギャラ~竜王戦全勝構築~
https://ameblo.jp/molmolpoke/entry-12345173213.html
(ロマンを求めるポケモントレーナーの戯言/リョウ)

[うきにん勝手な選評]

ご存じ、2018年1月の竜王戦で見事に優勝を飾ったリョウさんによる、使用デッキの解説記事です。当時の配信卓、リョウさんが「おとりよせパッド」でコインを投げまくる様子は、中継の内外で大きな話題になりました。

おとりよせパッドは確かに面白いカードです。が、本来ならこの記事では、単純な数行の解説に留めても良いはずなのです。それをここまで解説文を膨らませて書いたのは、配信による反響のたまものにほかなりません。
今回この記事をストラテジー賞に推した最大の理由は、この記事が、デッキそのものだけでなく、配信による特定のカードへの反響も、しっかり織り込んで書かれている点でした。
またこの記事、優勝デッキにもかかわらず、あえて難解にならず、わかりやすく飲み込みやすい言葉を多く使っているのも特徴です。決してシンプルとは言い難いデッキですが、それでも記事自体は、ポケカを始めたばかりの人に対しても勧められる内容になっています。
優勝デッキという立場にありながら、周囲の反響や読みやすさまで踏まえて書かれたこの記事を、今回はストラテジー賞といたします。

--個人的次点--

【 CL新潟ベスト16】 カエループ【前編/後編】
https://pokemoncardmemo.com/deck/article2018-757/
圧倒的なポケカへの理解度に裏打ちされた、凄まじい情報量と徹底した考察。
このレベルの記事が無料で読めることに本当に驚きです。
上記の竜王ギャラドスと最後まで迷いました。
もしも1年間で最も優れた上級者向け記事に賞を出すとしたら、迷いなくこの記事に出していたと思います。

【翻訳】ゾロアーク/ダストダスと世界大会優勝レポート
https://ukinins.diarynote.jp/201809112048522265/
拙訳なのですが、ひっそり真面目に候補として考えていました。
実は世界大会優勝レポートというのは、これまであまり多くは書かれていません。
優勝デッキ解説とレポートのみならず、当日に至るまでの思考過程は、世界大会に出ていない人にとっても非常に参考になるものです。
翻訳記事部門があったとしたら、この記事を推していたと思います。

▼レポート賞

ポケカドラフト会議
https://maaaaaya-pokeca.hatenablog.com/entry/2018/07/15/203027
(まあやのブログ。/まあや)

[うきにん勝手な選評]

7月に開催された、一風変わった自主イベント「ポケカドラフト会議」のイベントレポート。
どれほど風変わりかは、レポート1枚目の写真が如実に物語っています。なんのイベントなのでしょうこれは?w
このレポートは、イベント写真、デッキ、カード、データ、おまけに商品宣伝(!?)と、タイミングよく画像を入れることで、読む人に飽きさせない工夫が凝らされています。
また文章もテンポよく読みやすく、自身の体験談や感想と、イベントのできごとをバランスよく配置しています。
が、このレポートがすごいのは、これほど華やかなレポートでありながら、
実はしっかりした構成に裏打ちされている
、という点です。
イベント概要→デッキ構築→イベント内容→イベント結論→終わりに という綺麗な構成。そしてその上にこの華やかな表現が乗ることで、これほどの読み心地を持ったレポートになっています。
2018年は、純粋な対戦イベント以外の自主イベントも注目された年でした。そのような年を象徴するようなこのレポートを、今回のレポート賞に推したいと思います。

--個人的次点--

PJCS2018in幕張いってきましたレポート
https://twitter.com/haruno_mican/status/1007077582225883136
多様な今のポケカ界。ついにマンガによるレポートまで登場です。
が、単なる物珍しさ以上に、誰にとっても考えさせられる内容です。わたしは(あなたは)、果たしていったいどの登場人物でしょうか。

ポケカキッチン部でおもちくんさんが出したもの
https://note.mu/omochidesune/n/n1cb871812513
ポケカ界クレイジー大賞2018。幸せをつかむためにタルトを作るんだよ。

▼オピニオン賞

【WCS2018】日本代表選手紹介~DAY2出場選手~
https://pokemoncardmemo.com/column/article2018-514/
(ポケカメモ/ししゃも)

[うきにん勝手な選評]

内容自体は、そこまで特異なものではありません。あくまで実態に誠実で忠実な、世界大会に出場するプレイヤー紹介になっています。
ですが、それでもオピニオン賞に推したのは、この記事が、存在すること自体に意味があると考えるからです。
そもそもこの記事がこうして書かれることができた背景は、CSP制度の確立と、それによる、その時期で最も強いプレイヤー=スタープレイヤーの可視化です。
これまでの国内ポケカでは、制度的な背景のないままこういった記事を書くことは難しかったでしょう。このタイミングをしっかり捉えたししゃもさんは、流石としか言いようがありません。
ちなみに、この種のプレイヤーランキングは、海外勢、特に欧米のプレイヤーは大好きです。いつも世界大会前には、プレイヤーランキングやプレイヤー紹介記事が海外サイトに上がります。
とうとう日本でも同じ記事が登場できるようになったか、と感慨深さも込め、この記事の存在そのものが現制度の反映であるという点で、オピニオン賞に選びました。

--個人的次点--

勝率とデッキ分布から戦績を試算するツールを作ってみた
https://taiatari.net/consideration/3252/
なんだか小難しい内容に見えますが、実はとんでもなく画期的な計算をやっています。ツイッターの何気ないつぶやきから派生したという点でも面白い記事です。
どちらかといえば、記事内容よりも、計算とツール自体に重きが置かれた記事なので次点に留めていますが、ここで行われている計算自体は、他TCGでもあってもよさそうなのに今までなかった、繰り返しですがとても画期的な内容です。

トレーナーズリーグの地域格差を数値で見る
https://resara.diarynote.jp/201802132112142984/
地味ながら、非常にパワーのあるデータです。ポケカは都会が有利?それはしばしば聞かれる意見ですが、でも何かを語るにも、根拠が、あるいはデータは必要です。
まさにオピニオンらしい記事。この視点は、今年以降も間違いなく有用でしょう。

[後編に続きます]

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?