見出し画像

[更新]連載小説「空六六六」五章劫火ノ語リ 一ヶ月留守にしてみたら 掲載先まとめ

 こんにちは、浮草堂です。
 七夕にお届けする、空六六六今月号です。
 七夕といえばそうめんですが、二章に登場した三輪はそうめんの産地。虜になるツルツルをご堪能ください。

(こざかしく舞台にお金を落とさせようとする浮草堂であった)

 「空六六六」


 異常正義漢の少年と、最上級悪魔【鉄の女王】メフィスト・フェレス。
 刀と銃で紡がれる、現代成長ファンタジー。
 傷つき迷い間違えて、殺して走って恋をして、友だち作って世界を護る。
 大人を目指す物語。

ミッドナイトノベルズ(こちらのみR18・なろうグループの規約の関係故ですので、pixivと内容は変わりません)

https://novel18.syosetu.com/n3506ft/

pixiv
https://www.pixiv.net/novel/series/8287184

「やったあ! 運が向いてきた!」
 納は嘘を吐く能力がない。強がっても一目でわかってしまう。
 だから、ニュースを見ていた納は心の底から喜んでいたのだ。
『高級住宅街で何が』『高齢化で希薄になる「ご近所さん」』『なぜ、支援は届かなかったのか』
「もう介護しなくて済むー! やった! やったあ!」
『昨日発見された遺体は、この家に住む七竈伸一郎さん(68)と、妻益子さん(67)であることが確認されました』『2人は経済的に困窮しており』『心中を計ったものの失敗し、身動きがとれない状態で長い間』『死因は餓死』『今年の4月ごろ、別居していた長男が電車に飛び込み自殺』『多額の賠償金を苦に』
「なんかね、なんかこれからいいことばっかりありそうな予感がするよぅ!」
 祖父母の餓死。悲惨極まりない事件。
 肉親が飢えに悶え苦しんだ末、誰にも看取られず死に至った。
 蛍は、なんとかして強がりを見出そうとした。
 自身の人間らしさに戸惑いを覚えるほど、喜色満面から強がりを探した。
 なかった。
 強がりなど、まったく存在しなかった。
「んなに仲悪かったのか?」
 浮かれたままに納は言った。
「悪くないよー。だって話したことないもん。あるかもしれないけど、ちっちゃすぎて覚えてない」
「じゃあなんで。そんなに」
 人の道を踏み外したように。
「喜んでんだよ」
「ずっと不安だったんだよぅ」
「何が」
「介護」

空六六六五章劫火ノ語リ 一ヶ月留守にしてみたら(浮草堂美奈)

 前半後半のテンション差が激しい今回です。次回は8月4日(金)! よろしくです!
 五章がラストまでまるっと読めて書き下ろし付の、同人誌版通販とKindle版はこちら!
ukikusado - BOOTH
浮草堂の同人誌・ゲーム等の通販はフロマージュブックス | サークルプロフィール (melonbooks.co.jp)
 Kindle

 ではでは See you!


応援いただいた分は、生活費に充てさせていただきます。