事故派遣使

(痛ましく、人の人生が崩れるかもしれない出来事である事故は明日訪れるかもしれない実在する悪夢だ。しかし、それが一切なくなることはあるのだろうか。無くなった時に路頭に迷う人間がいることは明白だ。その時のための仕事もできるのではないだろうか。)

もしもし

ああ、遅かったな。規定時間の5分前には現場にいるようにしろ

ええ。しかし、あまりに早すぎるのはあまり不自然ではないですか。さあそれでは確認します。被害人数は3人。うち1人死亡。単独事故で運転時の居眠りが原因ですね?

うむ、それで結構だ

しかし、この仕事もあまりに苦しいものですね

仕方があるまい。自動運転が進めば進むほど我々は飢えていく

人々が安全に慣ればなるほど苦しくなるというのは、私たちは必要悪なのでしょうかね?

そうともいうかもしれない。ただ、必要悪とは言えないのではないか?ただただしい的な活動さ。いや、言い換えれば企業として生き残るための戦略とも言える。自身の存在が必要であると社会に訴える広報戦略とも言えるだろう

まあ、私はその分給料が上積みされますから文句はありませんが。ただ、罪なき無辜の魂を奪う罪悪感は拭えません

それがあるからこそ莫大な金を投じているのだ。
社会が進歩していく中で、我々のような取り残されたものはただ足掻くのさ。
まあ、一つ心配なのは警察とかがそれをやり出さないかどうかだ

まわりまわって、世の中が幸せになる使い方をします。