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ファイナルファンタジー7リメイクに学ぶ演出技法「象徴としての猫」

「ファイナルファンタジー7リメイク」(FF7R)は1997年スクウェアから発売されたPlaystation専用ソフト「ファイナルファンタジー7」を現在の技術で作り直した作品です。

リメイクに際しフルボイス化やアクションRPGへの変更など、オリジナル版とは大幅な変更が行われています。カットシーンやシナリオの追加変更なども行われており今回その一部から演出を解析して行きます。

この先多大なるネタバレを含みますので、当ソフト未プレイの方などは閲覧に際しご注意をお願いします。

3匹の猫

「ファイナルファンタジー7リメイク」ではアバランチという反体制組織が出てきます。その構成員にスラム街で「ビッグス」「ウェッジ」「ジェシー」という3人組がいます。

3人組

引用元:「ファイナルファンタジー7リメイク」

その3人組の一人である「ウェッジ」はスラム街で猫を3匹飼って暮らしています。

https://youtu.be/y9iEat03NaA?t=159

引用元:「ファイナルファンタジー7リメイク」


大災害で行方不明

ストーリー中盤レジスタンスと体制側との抗争によりスラム街が壊滅的な打撃を受け、「ビッグス」「ウェッジ」「ジェシー」と3匹の猫が行方不明になってしまいます。


見つかったのは1匹

更にストーリーが進んだ先で「ウェッジ」と飼い猫1匹が見つかります。

https://youtu.be/GNNFnZN-c8Y?t=1607

引用元:「ファイナルファンタジー7リメイク」

3匹居たうちの1匹だけ見つかり他の2匹が見つからないことで、「ウェッジ以外の2人の安否は絶望的」という印象をプレイヤー側に与えています。

このことから、この場面において「3匹の猫」は「レジスタンスの3人組」の暗喩として機能しています。

3匹の猫 = レジスタンスの3人組

まとめ

このように同じ数のもの同士を登場させ、象徴としてリンクさせてストーリーへ入退場させることで希望や絶望などの印象を補強することが可能です。こういった手法は飼い猫に限らず、他の生き物や小道具などでも応用することができます。

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