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「社会環境の変化に対応するということ」とは

読者の皆さま、おはようございます。 齋藤亜瑚です。


急に秋も深まってきました。お洒落が楽しい季節ですが、今年は圧倒的に消費量が少ないものがあります。「口紅」です。マスク生活が長く続いているので、口紅を使用せず、リップクリームだけで済ませている方も多いのではないでしょうか。
毎年、季節の変わり目にはどんな新色が出ているか楽しくウィンドーショッピングをしていた私ですが、今年は一本も購入していないことに気付きました…ちょっとさびしいですね。
早く、マスクに全く色うつりしない口紅が登場してくれないかなぁ。。と妄想する日々です。

さて、今回のこのコラムでは、「社会環境の変化に対応するということ」についてお伝えしていきたいと思います。

◆社会環境の変化に対応すべきは【会社】も【個人】も同じである

今年は新型コロナの影響で社会環境は大きく変化しており、「脱はんこ」や「リモートワーク」など、国も率先して労働環境を変化させようとしています。
転職活動の選択肢に「リモートワークを認めている会社」を希望する方も増えた印象ですし、リモートワークを正式な働き方の制度とする会社もどんどん出てきています。

パソナグループ等、本社機能を東京ではなく地方に移転する会社も出てきていることは皆さまもお気づきのことでしょう。

企業側も働く人たちが求めるニーズに柔軟に対応しなければ、これまで社員の定着や採用が順調だった企業も、徐々に退職者が増えていったり、採用希望者の母集団形成が難しくなる等、影響が出てくるでしょう。
企業であっても個人であっても、「素早く環境変化に対応する、変動対応力」が必要な時代なのです。

私はいま、介護職の転職支援を行う場にいますが、コロナ禍に対応するために来社面談ではなくリモート面談に切り替えて転職相談を行っています。
介護業界は比較的年齢層の高い方も活躍している業界ですが、「リモート面談でインタビューを行う」と案内したときの反応は実に様々です。

●「テレビ電話なんて私、やったことないからできません」という、新しい技術完全シャットダウンタイプ。
●「何でそんなことしなきゃなんないの?インタビューなら、私の家の近くまであなたが来てくれればいいじゃない」という、自分本位タイプ。
●「やったことないけど、やってみます。どうすれば良いんですか?」と積極的に聞いて来られる、好奇心旺盛タイプ。

転職のチャンスを掴むことができるのは、どのタイプか、読者の皆さまはもうお分かりのことと思います。

「介護に必要なのは、ホスピタリティと体力。ITリテラシーは必要ない」と思っている方もまだまだいらっしゃいますが、最近では日報等の報告書を手書きからPCやタブレットに変更している施設が増えてきました。ITリテラシーも必要になってきているのです。

コロナ禍のような、大きな環境変化の波に対する適応力を身に着けるためには、日頃から先入観に縛られずに常に先を考え、環境変化を察知するアンテナを張っておく必要があります。

常に「自分の今の仕事が無くならないか?」という事を考える必要があり、環境影響を受けた場合のリスクとして今から何を準備しておくべきか、今よりもニーズの高いキャリアは何か?など、自ら能動的に行動する力が必要になるということです。

例えば、コロナ禍にあってもIT企業が求める即戦力採用はそこまで影響はありませんでしたが、そのIT業界の中であっても、将来AIに代替されてしまうリスクのある業務は存在します。どんな業界にいても、常日頃から自身のキャリアにリスクが無いかを考える必要があるということです。

数年後に無くなってしまう恐れのある業務もあれば、新しく生まれる業務や今より需要が伸びていく業務も出てくることでしょう。昭和のような右肩上がり時代とは違い、混沌とした令和時代だからこそ、自分の先入観に縛られずに先を考え、常に変化を察知するアンテナを張って適応する力を高めていくことが必要です。


◆変化に対応していくこととは

先日、「社長が変わった途端、数字・数字とうるさく言われるようになった。もともとは営業職だったけど、数字に追われるのが嫌だから事務職に転職したのに…」という相談者がいらっしゃいました。役割分担は変わらないのですが、ある工程の実績数を個々の担当者でカウントすることになり、その数字で毎週上司にハッパを掛けられるようになってしまったのだとか。

数字に追われるのが辛い気持ちは、私にも痛いほどわかります。
ですが、残念ながら上司が変われば求められる対応が変わってくるのはよくあること。その職場は「数字を求める職場」環境に変化してしまった。ということです。


環境変化に対応する努力をしつつ現職で頑張ってみるか、早々に他に活路を見出すかは最終的には個々の判断になりますが、もし「他に活路を見出す」のであれば、どんな武器で転職市場に挑んでいくか、自分と向き合う作業が必要になってきます。また、その転職先でもある日突然企業方針が変わる…という可能性も頭の片隅に入れておいたほうが良いでしょう。

もっと厳しいことを言ってしまうと、会社とは「個人がやりたい仕事」だけをする場ではなく、社会から求められていることや会社が求めていることをやらなければいけない場なのであって、個々人の自己実現のために存在しているわけではないということは忘れないほうが良いと思います。

◆それでも、転職したい思いが消えないときは

それでもどうしても変化に馴染めない。転職したい。という思いが消えなかった場合は、自分の頭で「今の会社や環境の何が嫌で不満なのか」を考え、言語化する(文字に起こし可視化する)ことをおすすめします。
そして、それを可能であれば第三者に見て貰うことです。そうすれば、その考えが客観的に見て「妥当であり実際に転職したほうが良い」のか、「甘い理由なのでこのままでは転職は難しい」のかがわかってきます。

※このあたり、本来であれば転職エージェントの出番ではありますが、彼らは人を「転職させること」で報酬を貰っている人たちなのをお忘れなく。
「転職しましょう!」の勢いに流されないように注意はすべきだと思います。

それでは、今日はこのへんで。
またお目にかかりましょう!

齋藤亜瑚

よろしければサポートを是非お願いします。現在医療介護系の人材会社に所属しつつ、これまで経験してきたことを「転職しようと思ったこともないひとたち」「転職活動したことがないひとたち」が「転職せざるを得なくなってしまった」ひとに還元できるようにしたいと思い活動を始めました。