見出し画像

ナルコレプシー

今回は持病の一つであるナルコレプシーについての説明をします。

1.ナルコレプシーとは

ナルコレプシーとは、場所や時間、状況にかかわらず突然強い眠気に襲われて、1日に何度も繰り返す過眠症の病気の一つです。この「突然現れる強い眠気」は、夜にしっかりと睡眠を取っていても関係なく起きること、車や自転車の運転中などの注意が必要な状況でも起きることから、治療が必要な病気であります。
会議中や試験中など、通常では考えられない場面で眠り込んでしまうため、周りからは「怠けている」「やる気がない」と誤解を受けることが多くあります。
ナルコレプシーの眠気は、長くても30分以内にはおさまり、目覚めた後はスッキリとした感覚があります。過眠症の症状が重いケースでは、自分自身で「眠い」と感じる前に睡眠発作が起きて眠り込んでしまい、目が覚めた時に気づくという状態になります。
発症年齢は10~20代前半に集中しており、特に14~16歳の中学生に多く現れます。この睡眠障害の影響により、攻撃性が高くなり、情緒面や行動面での問題が生じるケースも多いと言われています。

2.ナルコレプシーの原因とは

完全には解明されていませんが、脳内のヒポクレチン(オレキシン)を作り出す神経細胞が働かなくなり、覚醒の維持が困難になることが原因の一つと考えられています。
このヒポクレチン(オレキシン)とは、脳の司令塔である視床下部という場所から分泌されるたんぱく質の一種です。
また、細菌やインフルエンザウイルスなどの感染症が原因で、自己免疫系に何かしらの影響を与えることでナルコレプシーが発症するとも言われています。さらに、頭部に外傷を負うことがきっかけで、脳内のヒポクレチン(オレキシン)の分泌等に関わり発症する可能性も挙げられています。

3.ナルコレプシーの症状とは

人は入眠すると、脳を休ませるノンレム睡眠が深くなり、その90分後に眠りが浅く夢を見るレム睡眠が交互に繰り返しています。ナルコレプシーは、その中でもレム睡眠が不安定に出現してしまう病気です。
「突然現れる強い眠気」の他に、現れる症状がいくつかあります。

①睡眠発作
ナルコレプシーの主な症状は、何ヵ月も続く日中の居眠りです。突然現れる「睡眠発作」のため、自分では制御できない過度の眠気が起きます。よく「引きずりこまれるような」眠気と表現されることがあり、この過度の眠気は、少なくとも3ヵ月間に「週に最低でも3回」起きるとされています。
例えば、次のような場面で睡眠発作が起きることがあります。

試験中
大事な会議中
スポーツの試合中
食事中
電話をしている最中
歯の治療を受けているとき
歩いているとき
自転車や車の運転中

このように、一般的には眠りにつかないであろう場面において、突然眠気が現れることが特徴的な病気です。子どもの場合は学業に、大人の場合は仕事や恋人との関係など、生活に大きな影響を与えてしまうことになります。

②情動脱力発作(カタプレキシー)
「情動脱力発作」とは、喜びや驚きなどの喜怒哀楽の感情において、強い情動を受けたことをきっかけに、全身の力が抜けてしまう発作です。膝がガクンとしたり、ひどい時は立っていられなくなったりします。呂律が回らなくなる場合もあります。重症の場合は意識や記憶がなくなり、朦朧(もうろう)とするケースもあります。
この脱力発作は数分間続き、はっきりとした意識があるために、発作が起きていることを自分でも自覚しています。

③入眠時幻覚
「入眠時幻覚」は寝入りばなからレム睡眠となり、怖い夢を見てしまうことが多く、本当に体験しているとの同じような感覚で現実感のある夢を見ます。この夢は現実との区別が難しく、幻覚と判断されて統合失調症のような精神疾患と間違われてしまう場合があります。

④睡眠麻痺
「睡眠麻痺」とは、いわゆる金縛りのことです。入眠直後、はっきりとした意識があるのにもかかわらず身体を動かすことができない状態のことを言います。金縛りは健康な人でも起きるもので、レム睡眠の崩れが原因とされています。
入眠時幻覚や睡眠麻痺を体験したナルコレプシーの子どもは、一人で眠ることを怖がる様子が見られます。

⑤その他・合併症
ナルコレプシーの患者さんは夜の睡眠の質が悪く、夜間に目が覚めやすい、熟睡感が無いといった夜間の熟眠障害が起きることもしばしばあります。
また、ナルコレプシーにより日常生活に大きな影響を与えた場合、集中力の低下ややる気の低下といった抑うつ状態になる可能性が高くなります。攻撃的、衝動的になることで注意欠陥多動性障害を疑うケースも出てきます。他にも、頭重感や肥満、糖尿病などの疾患を合併しやすいと考えられています。
さらには突然の眠気が、自転車に乗っている時や車の運転中に起きた場合は、重大な事故を引き起こし命を落としかねない状況になる場合もあるでしょう。

これはもうずっと子供の頃から本当に大変で、なにが大変っていうと人間関係が大体悪化します💦
人と話してる時に寝てしまったりするんですよね💦
プライベートはもちろん、学校、仕事とずっと問題は起きてて、自分が生きにくくなる環境が増えていくきっかけになるというか、居場所がなくなるというか。。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?