インスタのコンテンツ作りで意識すると良いこと
最近、コンテンツ(投稿)を作る際に「どんなことを意識したらいいのかな?」と悩むことが多々あります。悩んでは競合をリサーチし、目に入った「バズっている投稿やアカウント」に目線を送ってしまうのも珍しくありません。同じ経験をしている方も多いのではないでしょうか?
伸びている投稿をリサーチするのはアリだと思います。需要の傾向を掴むにはいいですし、キャッチコピーの作り方も参考になるかもしれません。
ただし、競合が投稿しているネタを自分のアカウントで実現できるかは、話が別。特に、昨今では属人性のあるアカウントが顕著に強いです。再現性はほぼないので、参考になりそうでならないこともあります。
「機能的価値」と「情緒的価値」
コンテンツ作りは、大きく2つにわけると「機能的価値」と「情緒的価値」があると思います。特に、一昔前までは「機能的価値=お役立ち情報」が十分にあれば、有益と判断されていました。
しかし、昨今では「機能的価値」のあるコンテンツは溢れていて、正直ぼくとしても「何が有益なのか」は、非常に判断しづらいです。もはや、「有益」という定義は、個々で異なると言っていいでしょう。
ここではあらためて、「機能的価値」と「情緒的価値」の定義を見直していきます。
機能的価値|お役立ち
機能的価値とは「お役立ち情報」。役に立つこと、便利なことも同義です。例えば、「最新のiPhoneのバッテリーは○時間連続駆動します」「カメラは何倍ズーム可能です」など。「そのもの」が持っているメリットです。
お役立ち情報を届けるためには読者の悩みを知る必要がありますが、悩みをリサーチするのは、さほど難しいことではないです。具体的な一例として、以下の方法で表面的な悩みを集計できます。
Yahoo!知恵袋
X(旧Twitter)
ラッコキーワード
例えば、「ラッコキーワード」で「東京 カフェ おしゃれ」と打つと、以下のサジェストキーワードを提示してくれます(便利です)。
もし、東京のカフェ系のアカウントを発信するなら、上記のキーワードをヒントにコンテンツを作成するといいと思います。「東京でまだ誰も知らない穴場カフェ7選!」といったテーマならすぐできそうですね。
情緒的価値|感情の揺らぎ
情緒的価値とは「意味的な価値」。感情の揺らぎ、と捉えています。
例えば、「iPhoneのカメラを使えば、いつでもどこでも、子どもの笑顔を見ることができます」といったみたいに、「そのもの」を使って得られる「未来像」です。人の感情や心に訴えかけている側面があります。
厄介なことに情緒的価値は、ネットでリサーチして簡単に見つかるものではありません。もちろん、知恵袋で「確からしい」ものは見つかりますが、断定してよいかは議論が必要です。「心の奥底にあるもの」を見抜く洞察力も持ち合わせていなければいけません。
また、人は肝心な決め事や高額な商品を購入する際は、情緒的価値によって心が動かされた場合が多いです。
学生時代に、10万円以上するコートを購入したときに想像していたのが「コートを着用するシーン(自分が実際に着た未来像)」でした。購入理由は他にもありましたが、情緒的価値は必然的に考えます。(いやぁ、高かった…今も愛用しています)
話は戻りますが、モノを購入する際、インスタの投稿を何気なく見る際、背景には「感情の揺らぎ」が潜んでいるのではないでしょうか。感情の揺らぎを意識してコンテンツを作れると強く、真似されにくい唯一無二となるはずです。
情緒的価値を作り出すためには「五感」を意識する
情緒的価値のあるコンテンツを作り出すためには、「五感」が大きく関わってくると思います。「味覚」「嗅覚」「触覚」「視覚」「聴覚」の5つです。
まずは、個人的に「感情の揺らぎ」が生じたコンテンツ(インスタグラム、ほかSNS)を以下に載せておきます。(※五感のいずれかを大まかにわけてみましたが、単純な5つのパターンで構成されるものではないと思います)
環境音|聴覚、視覚(黒で統一された世界)
ちなみに、お母さんのお腹にいる赤ちゃんはすでに「聴覚」が発達し、死ぬ間際の最後に残っている五感は「聴覚」とされています。それほど、聴覚は繊細で敏感である証拠なのでしょう。
環境音(焚き火)|聴覚、視覚
焚き火はおそらく、懐かしさ(キャンプファイヤーなど)を想起させると思っています。想起する、ということは「記憶」に結びつく。これは、強い。
えんぴつの音|聴覚、やや触覚?
ボールペンやシャーペンではなく「えんぴつ」なのがポイントだと思います。なぜなら、どの世代にも共感されるアイテムだからです。もし、冒頭の出だしがボールペンだったら、ちょっと違う印象を持つのではないでしょうか。
リズミカルなBGMで始まるのもいいですね。
料理とアフレコ|視覚、味覚、聴覚
割烹よし田さんのアカウントは個人的に好きです。日常の延長線を描くストーリから、「今日は冷蔵庫に〇〇があるから、これを作ろう」といった流れが自然(※本来の自然とは遠いですが)。加えて、社長さんのアフレコや感情表現が、上記のコンテンツを引き立てている気がします。
また、実際に料理を口にしていなくても、味覚に刺激を覚える(もしかして僕だけかも…)のは、自分自身が「美味しい記憶」を思い出すからです。「また食べたい、経験したい」といった感情が、反応につながり、反響を生むのでしょう。
アニメ|視覚、味覚、聴覚
オリジナルアニメでありつつ、どこかジブリっぽさもある(懐かしい記憶)。深夜のカップ焼きそばがとても美味しそうにも感じます。
余談|感覚的な非言語空間がきっと大切になる
人は、合理的な判断で製品を購入するのはわずか15%ほど。感情的な判断が85%ほどと言われています。例えば、以下のような気持ちを抱いて、何かしらの行動をした経験はないでしょうか?
「Aの商品は保湿力も高いし、お得だから購入した」ではなく「(信頼のおける)○○さんがイイと言っていたから購入した」のかもしれません。感情的な判断の割合が多いなら、頷けると思います。
インスタグラムやTikTok、WEBコンテンツ全般にもいえそうですが、感情面の要素を組み込ませて読者にアプローチできるものは強いです。
まとめ
感情的な要素を意図して組み込んだ結果、違和感のあるコンテンツが生まれては、意味がないと思います。もしかしたら、あまり意識しすぎない方がいいのかもしれません。
ですが、合理的な判断がわずか15%ほどしか行われないのであれば、ただ情報を集めても読者に刺さらないのは明白です。
とは言っても、「情報を集めて、届ける」ことにも価値はあり、廃れないでしょう。その上で、「プラスα」の部分をコンテンツ作りに関わる人たち全員で思考していけると、唯一無二のモノを作り出せると思います。
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