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【医療機器開発プロセス】 第1章 開発研究編④:使用方法の特定

割引あり

 医療機器が意図した有効性や安全性を発揮するためには、適切な使用方法で使われる必要があります。そのために、適切な使用方法を定める必要があります。
 医療機器開発においては、プロトタイピングやユーザによる評価を繰り返しながら、適切な使用方法を定めていきます。今回は、使用方法を定めていく流れや留意点をお話ししたいと思います。


医療機器が意図した有効性・安全性を発揮できる使用方法を定める


 使用方法を特定することの最大の目的は、医療機器が意図した有効性と安全性を発揮できるようにすること
です。医療機器は性能が優れていても、誤った使用方法では本来の有効性や安全性を発揮することができません。

 たとえば、狭窄した血管を広げるためのバルーンやステントも、血管内の正しい位置で展開しなければ意味がありません。過度に勢いよく広げると血管を損傷してしまう可能性もあります。

 そのため、血管内でバルーンやステントの位置をどのように特定するか、正しい位置にどのように持っていくか、どのくらいの勢いで広げたらよいかなど、使用方法を明確に定義することが重要です。

使用方法を特定していくステップについて、次にお話しします。

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