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賢いぞ!リルル。

そんなわけでリルルは私をお母さんと認めてくれて、落ち着き始めて環境にもなれてきたので、キャリングケースに入れて動物病院に行くことにしました。ペットショップの店長さんに「動物病院行ったことないからどこに何があるかも知らないんですけど」と伝えると「うちの動物はあそこでみてもらってます」と紹介されたのでペットショップの近くの動物病院にリルルを連れていきました。リルルは警戒していて静かでした。待合室で犬に吠えられまくっても「このケースの中なら安全だ!」とわかっていたようで、おとなしくしていました。血液の検査で血を抜くときも鳴きませんでしたし。結果、猫エイズは陰性、風邪ひいてるようだ、体にノミは1匹もいないが、耳の奥にダニがいる、ということでした。ダニは耳の奥でリルルの血を吸って繁殖するのでリルルにダニを殺す注射を2回打てば死滅するとのこと。あと風邪も注射で治すから今日両方とも打って来週また打ちます、ということでした。そこの獣医師は金のことにうるさくて「猫は10年生きたら200万円ぐらいかかります」と言ってきたけど、リルルは18年生きたけど100万すらもかかりませんでしたよ。(病院は悪評だったのでのちに変えました)1週間後にまた注射して、風邪も治り、耳ダニもいなくなりました。子猫ワクチン打ったらしばらく副作用で元気なくなると聞いていたので、帰ってきてからリルルを寝かせてあげて布団がわりにタオルをかけてあげたらスースーと寝ていました。「猫の飼い方」には「子猫の時は1日3~4食与えましょう」と書いてあったので、それぐらいあげてましたけど、いつもなら「お腹減ったよ~」って言う時間になってもリルルは寝ていました。ちょっと心配だったけど副作用だなと思って優しく見守っていました。翌日には元気なリルルに戻りました。リルルとは一緒の布団で寝ていましたけど、18年の間一度もノミやダニは発生しませんでした。(のちに来るメスも含めて)そしてこのころから、猫を初めて飼う私でも「リルルは賢いぞ」とわかるほど、聡明な子に育っていきます。ある日リルルが遊びなんでしょうけどコンセントタップとプラグに嚙みついてました。私は怒りました。「こらっリルル、それを噛んでると下手すりゃ感電して死ぬぞ?」リルルは噛むのをやめて、「うん、わかった」と頷きます。それからです。二度とコンセントやケーブルを噛まなくなりました。それ以降、リルルは1度注意されたことは二度としないようになりました。別に激しく怒ったわけでも、叩いたりしたわけでもありません。リルルが私の言葉とか意思を理解してくれてたんです。リルルと目と目を合わせて話をしてると、ちゃんと伝わるし、また私の方もリルルが何を言ってるかなんとなく日本語が脳に聞こえてくるんですよ。「リールル」と呼べばすぐ来て「何?お母さん。」って話かけてくるし。あと怒られてない行動でも「これをやったらお母さんに怒られるかな?」と考えるようにもなり、怒られると思ったらやらなくて、もしかしたら怒られないかもしれないって思ったら私を呼んで「ちょっと来てください。ここでこうやってもいいスか?」と聞きながら壁で爪を研ぐしぐさしたり。「そこで爪を研いだらダメだよ」って言うと「はい、しません」と確認して二度とやりません。リルルが小さい頃、よくリルルがトイレでうんちをしたあと、そのまま私のベッドに上ってきたので、手足を拭いてあげたり、お尻を拭いてあげたりしました。猫の場合、お座りするときは尻尾が肛門をカバーする形で座るのでベッドは汚れないんですが私が潔癖症的な部分があったので。それを3回ぐらいやるうちにリルルが「あ、これお母さんイヤなんだ」と悟って、それからはトイレを使うたび、猫砂を綺麗に自分で払い落し、お尻も綺麗にして、確認してからベッドに上がってくるようになりました。以後リルルはかなりの綺麗好きになります。(猫は普通綺麗好きですが、それ以上にです)リルルは吐いてしまうと、必ず報告に来て、「ごめんなさい、片付けてください」とお願いに来ます。「どこに吐いたの?」と聞くと「こっちです。ついてきてください」と案内してくれます。私が片付けてる間、申し訳なさそうな顔してお座りして待っています。「ありがとう」と言ってくれるので「吐くのは悪いことじゃないよ。我慢して病気になったらもっと困るからね。」となだめるのでした。ちなみに、このエピソードは誰も信じてくれませんが・・・ある日、空気清浄機がホコリを吹き出しながら暴走したので、思わず「リルル!空気清浄機の電源切って!」と叫んだんです。そしたらリルルが迷わずダッシュで空気清浄機まで走って行って、まったく躊躇せず右手で電源ボタンだけ押して止めて、くるっと振り向いて「これでいい?」と。「おまえ、天才だろ」と驚いたのですが、本当なんですよ。本当にリルルは私の日本語理解してましたから。もう以心伝心でしたね。お互いに。(続く)

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猫のいるしあわせ

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