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忠猫!リルル

忠犬っているじゃないですか。ハチ公とか。飼い主に忠実で賢い犬。リルルはその猫バージョンでしたね。今回はリルルの忠猫エピソードを書きたいと思います。まず、リルルは生涯、私にしかなつきませんでした。お客さんや業者の人など誰かが入ってくると警戒します。晩年になってようやく、私の母親を「たまに顔を出してくるけど近寄ってこないし無害な人」と悟り、警戒を解いたぐらいですね。うちの母親は動物きらいなので。それでもリルルとミユリのことは家族のように思ってくれてたので時々顔を出してました。猫のことは私の部屋の中だけで飼っていたので。まず、子猫のリルルが私の枕の横で寝ていたことですが、これは「お母さんを守るぞ」という意思があったようです。大人になってからのリルルは、まず、私が寝ることを気配で察知して、たとえ自分が寝ていても起きてベッドまで来て、私の布団の上に乗り、上から見下ろしながら可愛い顔をして「もう寝るの?おやすみ、おやすみ!」と二回挨拶を必ずします。お礼に頭を撫でてやります。するとリルルは枕の横にお座りをして出入口のドアを見張る体制に入ります。「誰か入ってきたらボクがお母さんを守るよ!安心して寝てね。」と番犬のつもりでいます。私が寝るまでリルルはそうして見張っています。私が起きる気配を察すると、またリルルはベッドに来て「おはよう!おはよう!もう起きるの?」と挨拶をしてエサをねだります。ところが、この時、私が体調が悪いとリルルの対応は変化します。「う~体調悪い~でもリルルにエサあげないと・・・」と無理して起きようとするとリルルが走ってきて布団を押さえます。「起きちゃダメ!お母さんは寝てて!ボクのエサは後回しでいいよ!とにかく寝てて。」と私を寝かせようとします。そして枕の横に座って私をみつめて看病します。また、眠れない夜に悩んでいると、リルルがそろりそろりと、静かにベッドに上がってきて、私のそばに来ます。「どうしたのぉ?眠れないのぉ?」とベッドに横ばいになりながら近寄ってきます。「ボクを撫でて落ち着いて。」リルルを撫でていると、ちょっと落ち着いてくるので、お礼を言って寝ます。私が外出して帰ってくると、リルルは扉の前にお座りをして出迎えてくれます。「お帰り、お帰り!どこ行ってたの?心配したよ?」と尻尾を立てて脚に甘えてきます。椅子に私が座って作業していると、リルルはお気に入りのベッドから様子をじっとうかがっています。どうしても甘えたくなると、ゆっくり足元に来てお座りをして、右手を伸ばして私の膝の上に乗せます。「膝乗っていいスか?」という合図です。この時、「ダメ」って言うと手を下ろし、お座りして待っています。2度やってダメだったら、ベッドに戻ります。「いいよ」と言うと、着地時に爪が出ないように、よーく計算をしてからジャンプをして、スッと私の膝に着地し喉を鳴らしながら丸まります。撫でまわしてやると、やがて気持ちよさそうに寝ます。リルルは24時間いつでも私を求めていました。だから私が「リルルを撫でたい!」とか思うと、リルルは思う存分撫でさせてくれます。いわゆる「気まぐれな猫」と違って、遊びたいときに遊んでくれます。のちにわかりますが、リルルはエサより私のことが好きでした。「お母さん大好き!」といつも言ってましたし。そしてミユリのことは、私をめぐっての「ライバル」だと思っていたようです。実際、リルルは、目の前でミユリが発情しても、無視していました(笑)本当に私に忠実で賢い可愛い猫でした。(続く)

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