雪は流れる水とともに - しがないWEBライターの雪山滞在記 4日目 12月5日(木)
窓からの強い日差しで目を覚ますと、午前7時ごろ。昨日は早々に眠ったとはいえ、こんな時間に起きることなど、東京ではありえない話である。
それにしても晴れた朝は寒い。窓の広い僕の部屋は、夜のあいだに一気に冷たくなるのだ。布団をかぶっていても、どうにも物足りない。
部屋に置かれているヒーターをつけようかとも思ったが、せっかくだから起きてしまうことにした。早起きは三文の徳である。散歩でもしようかな。
外に出ると、うっすらと雪が積もっている。何度見ても少し感動してしまう。
足跡ひとつついていない雪は、子供心を呼び覚まされてワクワクする。果たしてこの喜びはいつまで続くのだろうか。いつの日かうんざりすることがあるのだろうけれど、どうにも想像がつかない。
大通り沿いを歩いていると、一際目立つ高層ビルがある。存在感がやばい。これは苗場プリンスホテルのものである。これだけ巨大だと、どうにも場違いのように思えるが、意外とそうでもないのである。
なにせこの苗場には高層マンションがたくさんある。
この写真はまだ序の口。いかにもなリゾートマンションが並んでいるのだ。ちなみに4万円くらいで「購入」できるらしいですよ。結局維持費もろもろで結構な金額かかるみたいなんですけど。
これだけたくさんのマンションが並んでいるのは、バブル期に西武グループが大規模な開発を行なったという経緯があるらしい。このあたりはまだ歴史をきちんと掘りきれていないので、詳しくは機会を改めたい。
ちなみに西武グループの開発の歴史に関しては、辣腕を振るった元オーナー堤義明氏のwikipediaだけでも十分に楽しめる。プリンスホテルの先見の明がわかるwikipedia文学。
あと野球好きの方は、ついでに黄金期の西武ライオンズの根本陸夫の話も読むといいかも。3時間くらい普通に溶ける最高の暇つぶし。
さて、話が逸れてしまった。雪道の話である。15分ほど歩いたあと、ふと足元を見ると、道端に小さな穴がある。
何だろうと思っていたのだが、これはどうやら雪を溶かすための水が出る装置らしい。
話をよくよく聞いてみると、豪雪地帯では車道にこの装置がついていることが多いそうだ。地下水を使って、道路の積雪を溶かす雪国の知恵。
ただ気温が低い地域になると、道路に巻いた水や水路が凍ってしまうため、やっていないのだという。ちなみに苗場も歩道だけ。夜のあいだ、ホースで水を流しっぱなしにしてるおうちもあったりする。
聞きかじりメモ。そして買い出しは難しい。
雪国の人からすると、当たり前のことなのだろうけれど、東京から来た身としては驚くばかりである。自然と共存ってこういうことなのか? まだ全然わからない。 お店のこともまだまだ知らないので、当分のあいだ勉強づくめの日々だ。知らないことがたくさんあるのっていいね。
ということで、今日はここまで。
それでは、またあした。
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