「わかめご飯を食べてから」

といだ包丁で
封書を切り裂く
ジャック・イン・ザ・ボット
しりえないあい、だの、こい
紅茶を淹れる
84度の微熱
つねづねほおをつねっている
ここはゆめのなかだからからだはほてるばかり

かために焼き上げた
クッキーへ着火して
灰皿のうえでほろびゆくさまをみて
いる、脱出できない部屋の間取りに窓はない

狂乱と冗談の
ちょうどまんなかあたりで
わたしたちは渡り鳥のようにすれちがった
運命、かけちがえて
押すボタンは
あいもかわらずそこにある

わかれてもかたどれども
はなればなれ、またね
まずは水にもどすところからかたれ



  

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