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人間青山が目にとびこむ

今日は仕事はじめの日。世間は今週末にも緊急事態発令されるとかでざわついていたようだが、締め切りが2本あるとそんなことは気にならなくなる。朝から晩までしっかり仕事して今年最初の仕事を終えることができた。

晩ご飯と風呂を済ませ、今日はなんの四字熟語で書こうかなと考えていたのだが、思い返してみても、
「今日は昼に正月用のタラバ蟹を食べた。残りの身で作った蟹チャーハンもおいしかった。ズワイ専だったけど、これからはタラバ専だな」
くらいしか書くことがなかったし、そこに繋がる四字熟語もみつからず、途方にくれながら執筆する部屋へと戻ってきた。

デスクの上には四字熟語辞典が開きっぱなしになって置かれていた。
載っている言葉が、あたり前だがすべて漢字四文字なので、全体をボーッと見ていると、なんとなく文字の濃淡に注目してしまう。342ページの上の方が少し明るいというか、スカスカしているように感じて目をやった。

そこには「人間青山」と書いてあった。
思わず「にんげんあおやま」と読んでしまった。

そのせいで、
ああ……今年の青山、駅伝優勝できなくて悔しかっただろうな、まあ人間だし毎度勝てるものじゃない。あ、でも往路優勝したか。ま、来年がんばれよ、青年たち。
と変な方向へ思考が飛ぶ。まったく。どう考えてもこの四字熟語はそんな意味じゃない。

読み方を見ると「じんかんせいざん」と書いてある。
意味の欄を見ると、長い。いつもは1〜2行なのに、4行もある。
「世の中は広く、どこで死んでも骨を埋める場所ぐらいは必ずあるから、待望を果たすために故郷を捨てて大いに活躍せよ、ということ」
と書いてあった。(新明解 四字熟語辞典 第二版より)

正直、自分のスカスカの頭で考えた激励の言葉より遥かにいい言葉でグッときた。駅伝頑張ってる彼らに贈りたい。

それで、青山ってどういう意味なんだ? 青々と茂る山? そしたらこんな四字熟語の意味にならないよな。と思って補説に目をやる。

「『青山』は死んで骨を埋める所、墳墓の地、墓場」

わー知らなかった。
つまり青山霊園って、墓地墓地ってこと? 

うーん......
ぼちぼちパソコンを閉じようかなと思う。

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