提供価値の理解と伝え方の練磨『営業とは再現性のある科学』
なぜこれを書くか
毎回、「なぜこれを書くか」を書いています。
理由は基本的に同じで、ただ読んだだけでは自分の身にならないこともあります。今までは量の読書をしてきましたが、質の読書にしようと思い書いています。
自分の言葉で書くことで、本の内容が自分に落とし込まれていきます。
まだ自分はその意識が弱いので、毎回「なぜ書くか」を最初に考え、書く目的を思い出そうとしています。
この本を読む目的
自分は前職時代自己流の営業の進め方を持っていました。
しかし、現場から離れ、転職をし、新しい会社での型をインプットしている中で自己流の営業スタイルを忘れてしまいました。(ちゃんと言語化して、体系化して、再現できる形にする必要があったのにできていないかったということです)
この本を本屋で読んでいる時に、自分の営業スタイルを思い出せる感覚がありました。そこでこの本を読み始めました。
著者の方
リクルート→マクロミルで営業をやられていた方
気になった点で要約
安心感
このようなレベル高い人でも、このような経験があるということは自分にとって安心感につながりました。
みんな人間なのに、どうしても本などをかいているような営業マンは人間ではないような強さをもっている印象を受けるので、こういうことが書いてあると親近感を持つことができます。
業界をまたいで営業のマネージャーを務めた方がそう発言されていること。
そしてその方の営業スタイルが自分も納得いくものであること。
という2つの理由で自信を持つことができました。
外部環境
以前は情報を営業が持っていた。だから、「決めさせる」ということが重要だった。今は顧客も情報を持っているので、営業が決めさせる難易度が高くなった。顧客が賢くなっている。
…と本を読みながら考えています。
外部環境が違うのだから、旧時代の営業ではおかしいはずだと思います。
営業の仕事
この試行錯誤が最も重要なのではないかと思います。
営業は営業以外の時間が多いと言われていますが、この試行錯誤がなく、ただ量をこなしているだけでは成果がでないと思います。
営業だけに時間を使わせたいのであれば、分業が必要そう。
価値創造などを担当する専任がいて、その人が営業と連携して、納得行く価値訴求内容を営業と作り上げる必要があるのではないかと思いました。
この観点で捉えていなかったんのですが、非常に納得できる気がします。
プロダクト側がそこまで考えるのも、マーケティングの部署が考えるのも難しいと思います。
これができるのは日々お客様と対話している営業のみなのではないかと思います。ここを時間割いたり、みんなで協力する必要があると思います。
営業=マーケティング
以前この考え方にたどり着いていたのに、忘れてしまっていました。
営業はマーケティングなのだと思います。
マーケティングは売れる仕組みづくりなので、営業でやることは「売る」のではなく「売れてしまう」ような商談展開を仕組み化することだと考えていました。
この考え方は非常に大切なので忘れないようにしたいと思います。
この後に詳細がでてくるので、具体はそこで考えたいと思います。
認知をかえる
この「認識を変える」というところが営業の肝だと思います。
人は今まで触れてきた情報で対象を理解して判断します。
新しい情報を与えて認識が変わらない限りは、同じ行動を取ってしまうと思います。
ただ網羅的にヒアリングをするだけでは相手が知っている情報しか引き出せません。ただ狙ってヒアリングをしつつ、こちらからも情報提供をすることで認識を変えていくことができると思います。
ヒアリングは砂場で作った山に水が通る線を描くようなイメージです。
どこに線を描くかにより、水がどこを通るかが決まります。
線はどこにでも描けますが、どこにでも描けるからこそ、どこに描くが重要なのだと思います。
また競合サービスに勝つためには、こちらからお客様の判断基準を明確にしてあげることが大切だと思います。
その判断基準は自社だけが提供できる価値に焦点を合わせたものである必要があります。
そのため自社だけが提供できる価値は何なのかをまず明確にする必要があります。競合サービスをよく知り、お互いの強み・弱みを理解します。
その上で自社が最もお客様に価値提供できる土俵で勝負することで、お客様には大きな価値提供ができ、自社も競合サービスに勝利することができます。
自分たちの土俵になるような判断基準を形成してもらうためには、自社の提供価値から逆算したヒアリングが必要です。
意味のないヒアリングは時間がお客様にとっても営業にとっても、もったいないので、なるべく過不足のないヒアリング内容にしていくことも大切だと思います。
そうして、作ることができた「態度変容」は再現性がないと意味がないです。商談後振り返るべきなのは、「態度変容がなぜ起こったのか」「それは狙い通りだったのか」ということです。
顧客の「課題ない」は
・課題に気づいていない
・解決したいと思っていない
・あなたの会社では解決できない
のどれかとのことなので、その認識を変える努力が必要ということだと思います。
価値の発掘
認知を変えるためには、まず自社の提供価値を深く理解する必要があると思います。そして、その提供価値は「自分たちのことだから簡単にわかる」「すでにわかっている」と思うかもしれませんが、注意が必要です。
意外と自分の強みというのはわからないものです。
本書にも記載の通り、自社が認識していない提供価値があるのだと思います。もしくは認識しているが、それをお客様に明確に伝えきれていないものもあると思います。
この自社の提供価値を磨き込み続けるのが営業において大切な試行錯誤だと思います。簡単に言うと「なにが刺さるのか」をトライアンドエラーをするということです。
この作業は時間がかかり、難易度も高いと思います。
現在の「営業はなるべく無駄をなくし、顧客への提案活動に専念すべし。」ということが言われているように感じます。
顧客接点の量は絶対必要だと思います。ただ、提供価値の磨き込みをしないで同じトークで永遠に量を増やしても意味がないと思います。
社内で資料を簡単に共有・検索できるシステムなども出ていますが、
そもそもその資料は誰が作るのか?というところが大事だと思います。
資料作成は、お客様に自社の提供価値をわかりやすく伝えるために必要な時間のかかるクリエイティブな仕事だと思います。
・なにを伝えるべきか
・どのような表現(図)で伝えるとわかりやすいか
を考えるところが重要かつ時間がかかります。
資料作成は軽視されていますが、(たしかに資料ばかり作っていて顧客に向かっていないならその資料は意味がない)とても重要度の高い仕事だと思います。
営業はグラフィックデザイナーではないので、おしゃれなwebサイト並の見た目は作る必要がないと思いますが、コミュニケーションのデザイナーではあると思うので最低限の身だしなみ(資料の見た目の綺麗さ)でどのような内容をどのように伝えるかは模索し続けるべきだと思います。
資料があれば、それを見せるだけで良いですし、お客様の社内の中でも歩きだしてくれますし!
マネージャーの仕事
・リソースをどう組み合わせて、最大の成果を出すか。
・甲子園常連校のようなイメージ。野球の監督の観点は勉強になりそう。
・たとえ戦力不足でもそれを言い訳にしてはいけない。
・ドラッガー:弱みはいくら強化しても平凡になることさえ疑わしい。強みに集中し、卓越した成果をあげよう。
*ここは今後のためのメモです。
感想
この本をこのタイミングで良かったです。
自分が納得している営業スタイルを思い出すことができました。
方向性が間違っていないということも感じることができました。
あとは今の職場でもこれを実現できるように取り組み、結果を出せるようにしていきたいと思います。
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