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「ルックバック」を読んで


読書感想文です。

義務教育を終えてから読書感想文を書くのは初めてかもしれません。どうか温かい目でご覧ください。
漫画ですが読書ということにさせてください。


藤本タツキ
さんの長編読切漫画、ルックバックです。
もう読まれましたか?わたしは二回読んだ後本屋さんへ駆け込み漫画を購入しました。


あらすじ(さわりだけ)

学生新聞で4コマ漫画を担当している小学4年生の
藤野
は、運動ができて友人も多い。学生新聞に毎週連載しているマンガも周囲から好評で、絵のセンスにはそこそこの自信があった。
ある日、不登校の同級生、京本のために4コマの一枠を譲ってほしいと担任から頼まれる。
藤野は翌週に配布された学生新聞を見ると、自身の描いた4コマの横に京本が描いた美しい風景画の4コマが並んでおり、自分より上手い絵であったことと、自分より上手い絵を描く同級生の存在に衝撃を受ける。

全容がボヤボヤのあらすじが完成しました。物語の良さがいまひとつ伝わってきませんね…

〜この先物語について言及しないのでご安心ください〜


この作品のわたし的グッときたポイントの一つに、おそらく登場人物の強い気持ちが表れているであろうコマにセリフや言葉が無く、余白が多いという点が挙げられます。(あと10こくらいあります)

これはわたしの話になりますが、わたしは人と話すことが苦手で、なぜ苦手なのかと考えた時に思考がまとまらず、吃ったりしどろもどろになることが多い故に「話すこと」をものすごく頑張ってしまい、相手を慮る余裕が無くなってしまうということであろうと思いました。

一つのアクションや情報に対し、捉えきれないほどのたくさんの言葉が思い浮かび、その中から状況に適した言葉を掬い取り、正しい言葉使いで相手に伝えるまでの過程に難しさを感じます。

物語の主人公たちの吹き出しの中の言葉のように簡潔に話したいのに、自分はぎこちない話し方しかできないな、と何度も思いました。

しかしこの作品は、言葉の少なさや余白の多さで、その瞬間に生まれては消えてゆく登場人物の言語化できない様々な想いを表現しているのではないかと考えました。

語られる(綴られる)言葉がすべてではないものの、語られた(綴られた)言葉が受け手にとっての事実となってしまうのは、会話であっても物語であっても同様なのではないでしょうか。

読み手の思想のフィルターを介してはじめて物語が完成するという、とにかくすごい作品でした。
おっと、己の語彙力の限界が見えてきたようです。


読書感想文、どうやって終わるのか忘れてしまったのでこの辺でやめておきます。


最後まで読んでくださりありがとうございました。


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