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汚い話

字面通り、これから汚い話をする。
筆者の優しさで本文までの間を空けるので、読みたくない人は帰ったほうがいい。





商業施設のトイレでの出来事。

花を摘みに入ったとき、丁度空いた個室からお年を召した女性が出てきた。
そこに入ろうとした折、羽織物がたたんでおいてあったので、お忘れではないですかと声を掛けたが、違うという。
単に誰かの忘れ物かと思い、そのまま個室の鍵をかけた。

鼻を突いたのは、所謂「大」の匂い。

まあここはトイレだし、そりゃそういうことはあろう。
人一倍匂いに敏感な質だが、こればかりは仕方ない。適当に纏めたペーパーに備え付けの便座消毒液を吹き付け、便座を拭こうとしたその時であった。

便器の便座には、概ね99%の人は蓋側を背にして座ると思う。私もそうだ。
しかし、しかしだ。

その便座の「前方」の縁に、「大」がついていた。


??????????

全く意味がわからない。
正常に座り尻を拭くならば、手を後ろに回し、上方へ向かって拭いて、そのまま便器にin、が普通かと思う。
仮に前から股に手を入れるパターンであっても、便座の縁にはつかない筈である。
私の貧相な頭では、どう考えても実際に起きている事象に至るルートが思いつかないのだ。
帰宅した今考えてみたが、途中で腕をツイストするか、そもそも蓋と相対して座るかぐらいしか本当に思いつかなかった。

この感染症に敏感な世の中、幾許か規制は緩和されど、仕事でもなしに人の大を拭く気はさらさらない。
疑問と不快感とその他の感情を抱えたまま鍵を開け、別の個室へと移動したのであった。

人の大を見てこびりついた記憶を、早く水に流したい。

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