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暮らし始めて、2年目。4月に出会った植物たち。

4月3日。
お花見をしよう、と車を走らせ目的地に向かう途中。青い空に映える鮮やかな花に惹かれ、思わず車を止める。

なんて名前だっけな。調べたのに忘れてしまった。あるある。

4月3日。
同じく、お花見へ行く道中。というより、もうすでに始まっているお花見。この時は、名前をまだ知らなかったけれど、これはあれだ。ニチニチソウ。

最近、花屋さんに足を運ぶ機会が増えたからかな。いつの間にか特徴と名前が一致するようになっていたみたい。ちょっとうれしい。

4月3日。
肝心の桜の写真を撮っていなかったことに、今さら気づく。空のグラデーションがきれいなこの写真も、慌てて拝借してきたもの。

きれいだった。のんびり、桜を見て、お茶を飲んで、宮本製菓の苺大福を頬張って。めいっぱいこの時間を味わっていた気がする。そういえば、寝転がって頭を置いていたすぐ横に、鹿のふんがいっぱいあった。

4月4日。
庭にあるお茶の木。絶妙にピントが合っていないけれど、「あ、新芽!」と思って、カメラを向けたんだと思う。

今年はなんだか、新芽が顔を出すのが早かった気がする。ゴールデンウィークにしようと思っていた茶摘みと茶作りは、前半の慌ただしさと、後半の無気力感でやらずじまいだった。

4月6日。
誰かがどこかから貰ってきた、サイネリア。オフィスの外に放ったらかしにされ、弱っていく姿に心が苦しくなり、勝手に水やり。

枯れかけた花を最後まで楽しむ方法として、カップの水に浮かべる方法を教えてもらった。なるほど、こんな楽しみ方があるのか〜!と感動した。同僚には「集中治療室やな。延命治療」と言われた。うーん、なんか違う気もするけど、あながち間違ってもないのかなあ。

4月10日。
わが家のすぐ隣の敷地に鬱蒼と生い茂る黄金ヒバ。おそらく手入れがされていないヒバ林は、背丈が2mを超え、見事にわが家に降り注ぐ日差しを遮ってくる。

そんな厄介なヒバ林の根元で顔を出す、白くて可愛らしい花。棘のある茎、上に向かって伸びる立姿。野いちごらしい。この日から、実がなるのを今かいまかとたのしみに、観察し始める。

4月13日。
阿川でバスツアーの撮影をしているときに、とったもの。

4月13日。
上分からの帰り道の山藤。
藤を写真に収めておこう、と車を止め扉を開けた瞬間。ふわっと甘い香りが漂ってきた。衝撃。いつも運転しながら、きれいだなあ、と眺めることしかしていなかったから、こんなにも香りを発する花だったなんて、と。

4月13日。
同じく上分からの帰り道。ふと「下分のおばあちゃん家を訪ねよう」と車の進路を変える。道中に咲いていた、ヒメシャガ。

遠目でみると、フリルのような白い花が可憐に見え「かわいいなあ〜」という印象なのに、近くで見ると、色味とか模様が意外と毒々しい。ギャップがちょっと怖くもある。

去年のこの時期も神山にいたから、山藤も、ヒメシャガも見ていたはずなのに、全く記憶にない。同じ場所で、同じ季節を過ごしても、自分の興味や関心によって、目に入るものが変わることを実感した。自分がみたいものを、都合よく選んで、見ているもんなんだなあって。

4月13日。
下分のおばあちゃん家で、急遽たけのこ掘り。勢いよく鍬を振り下ろし、百発百中で見事にたけのこを掘り起こすおばあちゃん。か、かっこいい。熟練の鍬さばきという感じ。見ていて気持ちがよかった。

試しにわたしもやってみたけれど、半端に刺さった鍬がたけのこを傷つけちゃって「こんなんダメよ。食べれんわあ」って。で、出直してきます…。

4月14日。
ナントカヒナゲシ。わが家の畑(といっても、何も育てていない雑草だらけの畑)にて。かわいいなあ、と思ってみていたけれど、名前を検索してみると出てきたページには「要注意!」の文字。なんと。

繁殖力がはんぱないうえに、茎から出る汁?が他の植物の成長を妨げるらしい。おそるべし。見た目はかわいいけれど、なんだか好きになれないので、後日畑にいる分はごっそり抜き取りました。

4月18日。
出会った植物たちの中に入れるか迷ったけれど、タカノツメを育て始めました。

4月18日。
あと、ズッキーニ。人工授粉が必要らしいので、ちゃんとできるかが不安。育てようとする植物の特徴を調べはするけれど、ざっとしか見ず、よくわからないまま育て始めてしまう雑さ、なんとかしたい。

4月22日。
美容院にてポピーと出会う。なんてかわいいんだ!と、その魅力に惹かれ、来春に向けて絶対に育てるんだ、と心に決める。

この頃くらいかな。自分で育てた花を束ねて、誰かの大切なタイミングで送れるようになりたいなあ、とぼんやり思い始める。

4月26日。
すっかり遅くなり、腹ぺこで家に帰り着いた日。玄関にはビニール袋に入った天ぷらと、わらびの副菜。それに添えられていた花。

越してきたばかりの頃からずっとわたしのことを気にかけ、面倒を見てくれているご近所さん。もう何度お裾分けをいただいてるだろう。何度経験しても、やっぱりうれしい。心がほくほくする。

この花はアヤメというらしい。名前は知っていたけれど、実物を見るのは多分、初めて。しばらくの間、わが家のキッチンに彩りを与えてくれた。

4月30日。
花が好きな母は、春が来る前に必ずビオラを植える。パンジーよりも、小ぶりなビオラの方が好みらしい。子どもの頃からずっと見てきたからか、わたしも自然と手に取ってしまう。

そんなビオラを毎年たのしみ続けたい、と思いビオラの種取りに目覚める。朝摘んで乾かしておいた子房は、毎晩帰宅するたびに観察する。子房が弾け、種が飛んでいたときには、「うお〜!」と思わず声をあげ、喜ぶ。

来春は庭の一角をビオラで埋め尽くせるかも、と想像すると今から待ち遠しくなる。最近は町でビオラを見かけると、その場にしゃがみ込んで子房が無いか観察してしまうほどにはハマっている。(さすがに人の家のを摘んだりはしないけれど。わが家にはない品種のビオラを見ると、摘みたい衝動に駆られるのを耐える。ひたすら、耐える。)

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