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21/22英プレミアリーグ第32節AVLTOT

シーズンの行方を左右する試合になるか…

試合前情報

リーグ4連勝を狙うSpursは,アウェイでAston Villaと対戦.Villaは直近でWest Ham,Arsenal,Wolves相手に3連敗中ながら,どれも1点差の好ゲームを披露.フィジカルを活かしたアグレッシブなスタイルと,レンタル加入中のCountinhoの高い技術は,相手に大きな脅威を与えること必至です.

Reguilon,Sessegnonはメンバーに復帰するもベンチスタート.Dohertyがこの試合も左ウイングバックに入る.

試合内容

結果:0-4 勝利
xG :1.49 - 0.98

結果には大差がついたが,特に前半は苦戦.幸先のいい先制の後,Villaのハイプレスを受け攻撃の形を作れなくなってしまう.ConteのSpursは後方の3+2が近い距離を保ち,ショートパスを繋いでテンポを作る.Villaのマンツーマン守備はこのビルドアップをなかなか落ち着かせず,特にパスの逃げ場となる中盤2人とウイングバックのところでハメる狙いをみせた.Spursの選手で最もウイングバックにフィットしていた好調Dohertyの負傷もCashのインターセプトを狙ったチャレンジによるものだった.このようなボールに触れずアフター気味のタックルが出てしまうほど,Villaはプレスの強度とボールの”獲りどころ”を意識していたのである.

攻撃のリズムが作れず苦戦するSpursは守備においても後手に.中盤とDFの間のスペースを使われ、対応が遅れチャンスを作られるシーンが度々みられた.無失点で済んだのは守護神の活躍が大きい.

後半は一挙3得点.いずれも3トップの質の高さが際立つシーンとなったが,戦術面での変化も見られた.それはスペースへの大きな展開が増えたこと.両ウイングバックやサイドのセンターバックからサイドチェンジを行い,逆サイドのウイングバックがフリーで受けるシーンが数回あった他,直接前線のKaneやSonを走らせるシーンも.複数選手が積極的に実施しており,監督の指示かと考えられる.ハイプレスゆえに生まれるサイドのスペースを意識することで、プレスを受け流すことに成功した.

今後の展望

ボールを大事につなぐことを継続してきたConteのSpursだが,それ故にこの試合はビルドアップで苦しんだ.Aston Villaのプレス強度の高い433はLiverpoolにも通じるところがあり,良い予行演習になったといえる.ロングボールでの打開が通用したのは,3トップのクオリティがあってこそ.彼らのコンディションが万全でない場合や,よりレベルの高い相手と対戦するときが,次の試練だと考えられる.この試合を教訓に改善していけるかが,トップ4入りの分水嶺にもなり得る.

ここにきてDohetyの怪我は本当に痛い.この試合では,3トップのサポートやラストパスの供給という面でEmersonとReguilonの存在感に物足りなさを感じた.彼らはフルバックの経験が豊富なことを鑑みて,4バックの併用もありではないかと思う.


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