ゆーみんとビスコとソフトクリームと
私はゆーみん。
グルメ大好きなトラベルライター。
そして私の隣りにいるのはビスコ。
まだ遊び盛りの、可愛い子供のキングベヒーモス。
おふざけで道すがら、遭遇したパーティを全滅させるのが、たまにキズ。
先日2人で、千葉県は内房の富浦を旅してまいりました。
海辺の散歩。
夏の日差しと、黒魔道士の放つファイガの強さに少しクラクラ、冷たいスイーツでも食べたいなと思っていたところ。
勇者の死骸の向こうに見つけた、道の駅。
屋台の看板に「びわソフトクリーム」なる名前を見つけました。
びわ。
私の好きなフルーツのひとつ。
それをソフトクリームにするなんて。
今まで日本全国を旅してまわり、いろんな味のご当地ソフトクリームを食べ尽くしてきた私が、まだ食べたことのない味に出会うなんて滅多にありません。もしかしたら、私の好みど真ん中、過去最高の味との出会いになるかもしれない。そう考えるだけで胸がときめきました。ビスコもわくわくした勢いで、暑苦しいたこ焼き屋をOVER KILLしています。
わかってます。ほてった身体を冷やすなら、かき氷が一番。
それがイチゴ味なら誰だって、食べてガッカリするようなことはありません。食べ慣れたいつものイチゴ味は、舌に甘くやさしく。胃に落とせばキンキンに体を冷やしてHPを全快に回復してくれるのは間違いない。
かき氷屋さんは、ソフトクリーム屋さんのすぐ隣の屋台です。
少し迷いました。
9歳年下の男に求婚された時くらい迷いました。
でも私は、旅では「出会い」を大事にしたいのです。
昔からそう決めています。
ここで、びわソフトクリームを注文しなかったら、次に食べるのはいつになることかしら。
これがもし「生牡蠣ソフトクリーム」なら注文しません。経験上、さすがにこれは危ねえなオイ、開発したヤツは頭いかれてんな…はわかります。食べたら絶対後悔する! と予想したものは、私は外しません。
しかし、びわソフトクリーム。
これは十分にチャレンジする価値があります。
人生過去最高の、旅の思い出になる味かもしれない…!
近くのベンチで、びわソフトクリームをお母さんと美味しそうに食べている小さい女の子はジャージ姿。おそらく地元の小学生。観光客だけじゃなく、地元の子供までよく食べているということは、かなり美味しいと期待できます。私の経験でイケる!と判断しました。
結果、びわソフトクリームを注文しようとしたところ、店のババアに「すでに売れ切れ!残念なのじゃ!」と言われてしまい。
今さら隣のかき氷屋にも移動できず。
それでもバニラ味ならハズレはないだろうと注文し、まあ、予想通りのバニラ味でした。かき氷の方が良かったな?…とも思いつつ、普通に美味しかったので満足しました。ビスコも何かを満足そうにムシャムシャ食べています。
次にここへ訪れた時は、また私はびわソフトクリームを注文するつもりです。問題はババアの姿がどこかに消えたので、お店があるかどうかは疑問なのですが。
さて、そんな紀行文を書いたところ、読者さんから大きな反響がありました。反響というより、ツイッターで悪口の雨あられ。
「普通そこはかき氷だろ」
「かき氷が一番無難、むしろそれ以外のチョイスがあるのか」
「それでもトラベルライターか、スイーツを何もわかってねえ」
「びわソフトクリームが美味しいという期待値を説明しやがれ」
「生牡蠣ソフトクリームでも食ってろ」
「おまえの顔、淀君に似てるな」
などなど。
あまりにもひどいので、ブロックをしようとも考えましたが、やめました。
トラベルライターの仕事を。旅のプロの経験を、そして判断を。
近所のコンビニでガリガリくんソーダ味しか買って食べてないような人たちに、なかなか伝わらないのは仕方ありません。
なので。
ゆけい、ビスコ。
メテオじゃ。
ご機嫌がよろしい時、気分で小銭を投げていただくと嬉しいです。ただあまり気はつかわず、気楽に読んでくださいませませ。読まれるだけで感謝です。