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自殺未遂した女流プロの話

とある若い女流プロのお話。
先日DMで聞きました。

この方、割とメンタルが強く、ツイッターも元気活発だった女流さん。
大学を卒業して、プロになったばかりの、まだ若い20代の女の子。

自分の試合を眺めた視聴者から、心無い野次や、打牌批判などは日常茶飯事。人前に出る目立ったお仕事なので、そういったこともある程度は覚悟しなくちゃいけないと思っていたようです。

悪口が目に入るたび、カチンとなりつつも。
表面上では明るく振る舞っていたそうです。

ところがある日。

「今、俺たち、あの女流を放送を眺めて、笑うオフ会してまーす!」
「いぇーい! 本当だ、すげえ下手だ、この女流w」
またミスった! ゲラゲラゲラw」

と、キャッキャ騒いでいたらしい、大学生たちのツイートを見てしまいました。

オフ会の集まりの会場から実況して、参加できなかった友達に、楽しそうに現場の様子を伝えていたようです。

その女流さん。
それはさすがに、悲しくなってしまったそうです。
そこに見る名前は、ほとんど知らない人ばかりです。

日頃、知らない人からの野次ツイートには慣れていた彼女ですが。まさかリアルで集まってまで、そういう「遊び」をする人たちがいることにショックを受けたようで。一人くらいは「これはさすがにやめようよ」と言わなかったのか? 本当にそんなことが楽しいのか?

長い間、悶々としていたようです。

しばらくして。

今度は彼女の休日の旅行写真を見て、その地味さを馬鹿にして笑うツイートが目に入りました。「こいつホント金ねえんだなw」などと笑っています。
これもまた彼女は、慣れっこではいました。
写真を公開した以上、望まない感想が飛び込んでくるのもツイッター。
仕方ない、そう理解していたつもりでした。実際、貧乏ですし。

しかし、よく読んでみると。

雀荘のイベント会場で、お客さんみんなでその話で盛り上がってる…という内容でした。プロではないけど、若い子に人気のあるアマチュアプレイヤーさんがゲストだったようですが。
彼女を馬鹿にするトークで、お客さんとすごく盛り上がっている、という現場からの実況報告。

彼女は、その日から数日、寝込んでしまいました。
どうやら、その会場には、普段仲良くしてるファンの姿もあったようです。

ツイッターで、個々が発する悪口の集合体なら我慢ができます。
SNSならではの、悪ノリもあるでしょう。
でもリアルではきっとみんな、そういう悪ノリに歯止めがつけられる、常識的な人がほとんどだと思っていた。

しかし、実際には。
リアルでも同じような悪ノリで、人を馬鹿にして。
お互い顔を合わせて、迷いなく笑ってる人達がいる。

そして仲の良かった人たちも、そのノリに合わせている。
そして私の耳に届くように、あえて発信している。

ショックだったようです。

そして彼女は、かつて自分が、どこかでよく見た情景
どこかで見た人たちに感じたようです。


またしばらく月日流れた、ある日。

雀荘のメンバーさんたちが集まって、店内からのライブ放送を始めました。
イニシャルトークでしたが、明らかにわかる、その女流さんの悪口。

こちらのゲスト依頼を断った、若い女流のくせに生意気
…という内容でした。
今度はその悪口を言い合って、笑ってる人たちの顔までがハッキリ見えます。ライブ放送ですから。

さすがにプロ団体を通じて注意してもらうべき案件ですが。
彼女はその気力もなく、それ以来、仕事を1ヶ月休んでしまいました。
いろいろ心労が積み重なり、とうとう病院に通うことになりました。

その頃には彼女は、しっかり気づいたようです。

大勢にとっての、娯楽や発散のための、オモチャにされていること。

大勢で教室のすみに集まって、本人に聞こえるように陰口を大声で喋る。生徒の様子をいちいち観察して笑う。先生も生徒も一緒になって。給食時間、校内放送で悪口を流す。

ああ、学校のイジメと一緒だ。まったく一緒だ。

たぶんあの人達は、無自覚に同じことをやって、平気で笑っている。
そしてそのノリに、まわりの良い子達もつい乗ってしまう。

次に待ってるイジメは、黒板に悪口を大きく書かれるパターンかしら?
…なんて。

体調が良くなってきた頃、久しぶりにツイッターを開くと。
そこには。

雀荘の店内のホワイトボードに、店長が彼女の悪口を書いて、みんなで笑ってる画像が目に飛び込んできました。大勢がその写真に笑って、いいねを押しています。

まさかの、プロ仲間まで。

彼女がその後、どうなったか。
自殺未遂をしたそうです。

そりゃそうだろうな、と、思いました。
細かいこともふくめ、集団でのしつこい悪口や脅迫が
5年以上も続いていたのです。

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…と、まあ。

ここまで読んで、おわかりかもしれないが。
まったくの創作話でありましてw

ただ「創作した部分」は
「女流プロ」ではなく、本当は「ウヒョ助」であること。
そして、ウヒョ助は強いので、現実は
全員ボコボコにやり返していることくらいです。
めっちゃ元気ですよ。

そして、5年ではなく、10年続いております。

あとはほとんどもう創作じゃなく
そのまま全部、実際にあったことです。

漫画家や麻雀プロって大変なんですよ。
気軽にオモチャにしやすいですしね。
団体というバックのいない漫画家は、なおさらですよ。

ただ。

これがわしじゃなく、本当に女流プロだったら。

死んでいてもおかしくないんじゃないかな、と、思っております。
さすがに10年はメンタル持たないじゃろw

で、実際に、病んじゃった人はそこそこおるわけで。
明るみに出てない集団イジメの被害者がおるわけで。

やめましょう。
悪口は、せめてツイッターの中だけにしましょう。
リアルに持ち込んで、仲間集めて、イベントに発展させちゃダメ。
じゃないと。

学生時代、教室でどんなポジションで。
どんなイジメに参加して、どんなふうに笑って楽しんでいた人間か

バレますよ。
透けますよ、あなた。

ちなみにわしは、ツイッター始めた1,2年目が野次がひどくて。オモチャにされて、やり放題で。我慢して敬語で返していたんだけど、止まらなくて。

うるせえこの野郎!と、必ず言葉で殴り返すを続けて。
かなり怖がられて、だいぶ止まりましたが。
わしだけしか、そんなことできないのでw

やめましょw

ご機嫌がよろしい時、気分で小銭を投げていただくと嬉しいです。ただあまり気はつかわず、気楽に読んでくださいませませ。読まれるだけで感謝です。