打牌批判と、4つのボタン。
「すべてが自由、誰もが自由」
わしら一般ファンが、麻雀プロの試合を見て
感想を言うのは、自由である。
Vチューバーの麻雀を見て、コメントするのも自由。
もちろん打牌批判になろうとも、自由なのじゃ!
たとえそれが
「ケツに森永エンゼルパイはさんだような麻雀打ちやがって!」
…だとしても、である。
しかし、そういった声を聞いて。目に飛び込んで。
麻雀プロや、Vチューバーが
「どんな言葉や対応を返すかも、自由!」
なのである。
自由はお互い様なのじゃ。
そこは誰もが、文句のない話のはずだ。
さて。
ここに4つのボタンがある。
これは
「打牌批判をされた女流プロ」が
押し返すことのできる、4つのボタンである。
どれを選んで押すかも、そう、自由なのである!
A、B、C、核
である。
まずボタンの説明をしていこう。
Aのボタン
「読み流す」
これはもう、どんなツッコミどころのある打牌批判でも、ひどい悪口でも、相手にせずに細い目で読み流す…というコマンド発動である。
一切の反応をしない!
このAのボタンを押しっぱなしにしてるのが、二階堂姉妹である。
とにかく女性は、大量のアホに絡まれやすい。
初手から女性をなめてくる、オラついた痛いオッサンや。
なぜか女性に憎悪を抱いている、陰キャなオタク。
愛情強すぎるゆえに距離感が大バグリしてる、怖いファンなどである。
男性の愛好家が多い麻雀の世界なら、なおさらである。
女流プロが活躍を始める黎明期から、すべてのアホを身のまわりに引き寄せてきた、誘蛾灯のような2人である。
次から次へ、どんどん押し寄せてくるアホの相手はキリがない。普通の会話のキャッチボールすら難しい相手も「同時に大量に」襲ってくる。
オール読み流し、平等に無反応が一番と、悟りきった2人である。
20年も昔に、誰よりも先に導いた、先導者。
大きい正解である。
見習っている麻雀プロも多い。実際トラブルはそれが一番少ない。
ただ我慢し続ける、相当な強メンタルが必要である。
つづいて…
Bのボタン
「バッサリ斬る」
「ルック、ルック、ルック。私の唇の動きをよく見て?
ゆっくり言うから、ちゃんと聞いて、覚えて帰ってね。
あなたの、助言は、必要と、していません。」
これこそ伊達ちゃんがここぞとしっかり押してくる、Bボタンである。
おそらく芸能界、とくに声優業界は、とんでもない数のファンが、いろんな声を飛ばしてくるのであろう。麻雀業界とは、おそらくケタ違いの量だ。
Aのボタンを押して、しばらく読み流し続けても。いつかは枯れ葉が排水溝につまるように限界が来る。ピシャリと注意しなくちゃいけない時が来る。
伊達ちゃんはその道の達人。良いメンタルで、良いお仕事をしたい。
のちの鬼ストレスの限界が予想されるときは「早めにBボタンを押す」
しかも外国人、ハリウッド女優のごとき、気持ち良いバッサリ感である。
「偉そうに!」と怒るファンもいるが、それは日本だけである。
伝えるべきことは、はっきり伝える。これが世界のスタンダード。
麻雀プロとファンの距離が近すぎて、なかなか押しづらかったBのボタンを、違う業界からのスターが、勇気を持って押してくれている。ありがたい。
これも一つの、大きい正解である。
つづいて…
Cのボタン
「気をつかって丁寧対応」
これはMリーグの女流さんの中では、みんながみんな、魚谷さんをすぐ浮かべるであろう。
どんなアホ相手にも、恥をかかせないよう、プライドを傷つけないよう。
そしてまわりに攻撃させないよう。目一杯、言葉に気をつけて。
トッププロ中のトップが、よくもわからんド素人に、やさしくかがみこんで、説明してくれるのである。落ち着いて考えると、めちゃくちゃ恐れ多い話だ。他の業界では、ほぼありえない。
魚谷さんなりの、美学がそこにあると思う。
麻雀がより好きになってくれるよう、できるかぎりは寄り添いたい。
プロの模範でありたいと。
実際に、そんな魚谷さんを見て、どっぷり競技麻雀や麻雀プロに魅せられたファンも数多いであろう。わしもそんな一人である。
だがこれは、相当メンタルにきつい。
疲労感半端ない。アホの相手ほど、疲れることはない。
さすがにMリーグ開幕から、人気者になりすぎて。さばききれないファンの声が、次々あふれるように届くようになり。あの魚谷さんも、AやBのボタンを押す機会もかなり増えてきた。それでもたびたびCボタンを押しちゃう、魚谷さんである。Bのボタンで注意するときも、かなり気遣いある言葉を選んでるようにしてくださっている。
マジで、おつかれさまです…!!
Cのボタンは、ファンにはめちゃくちゃありがたいのだが。
身体が心配である。本当にファンなら、身体を気遣おう。
さて、ここまで紹介した、ABCのボタン。
自由に好き放題にぶつけてくる、素人の打牌批判に対して。
麻雀プロは、特に女性は、かなりやさしいファン対応である。
グッと我慢してくれてる場合の方が、圧倒的に多い。
99%は、ABCのどれかを押して対応している。
そう。
「核のボタンを押してもいいのに!」
麻雀プロ、特にMリーガーは
とんでもない威力の、核のボタンを、誰もが持っているのである。
自由なので、核ボタンを連打しても構わない。
わしらが自由を主張するならば、プロの自由にも文句は言えない。
しかし、麻雀プロは押さない。押せばいいのに。
はたして、核のボタンとは何か?
かつてわしは、瑞原さんの配信を見て。持病のおむずかりを起こし。
自分のSNSで、ボソッと野次をつぶやいたことがある。
そう、批判である。
実際は瑞原さんにではなく、真面目なパイレーツ批判だったのだが。
野次は野次である。
瑞原さんはみんなも知っての通り、かなり聡明で、常識ある方である。
しかもやさしい。
普段は野次に対し「Aボタンを押しっぱなし」の瑞原さんが。
その時は、面倒くさいジジイがなんかブツブツ言い出したと気づいて、気をつかって話しかけてくれた。これは「Cボタンの丁寧対応」である。
わしもその時点で(わ、なんか申し訳ない)と、すぐさま冷静になり、平伏しかけたのだが。
しかし、核のボタンを軽くこすっていた。
ヒジで押していた。
誤作動である。
アラートが鳴り出し、核ミサイルが勝手に発射。
「あの漫画家、瑞原さんに文句つけてるぞ!」
「ふざけんな!」
怒って押しよせる、数百人の瑞原ファン。
風の谷のナウシカで、攻撃色の王蟲が、風の谷に押し寄せるあのクライマックスである。巨神兵のわしでも、さばききれないし、こちらの説明も聞いてはいない。
一方的なボコ殴りである…!
わしはギリギリ耐えられるけど、一般人はまず無理であろう。
アカウントを消すか、鍵をかけることになる。
誤作動でも、それくらいの威力がある。
なので、瑞原さんレベルの人気選手が、大勢のファンを抱えたインフルエンサーが、その気になって核ボタンを本気で押せば。
町を消せる。
しかし、瑞原さんはおそらく一生、核のボタンを押さない。
目薬も使わない。
好んで使うタイプの女流プロも、末端にはいるにはいるが。
瑞原さんはしない。
でも、その気になれば。
SNSで、ひどい野次を引用ポストして「すごく傷つきました」のひとことを添えるだけで、核ボタンなのである。その日のうちに、相手のアカウントは灰になる。
しかし、そこまでしないだろうと、やさしい方のはずだと。
わしらはファンは「やさしさを知った上で甘えて」野次ったりイジったりしてるのである。
議論に持ち込めても、やさしい口調で、ファンの顔も立ててくれるのであろうと。
わしのMリーグ落書き漫画も、ちょっと失敗すれば、明日には消える。
例えば、核の威力が瑞原さんに匹敵するであろう、高宮さんをイジって。
高宮さんを怒らせたが最後、核ボタンである。
怖すぎて、おしっこがチピチピチャパチャパ、お漏らし猫ミームですよ。
かつて核ボタンが思いっきり押された事件があった。
ボタンを押したのは、あのまさかの魚谷さんだった。
なにごとも誰よりも、我慢を重ねて10数年耐えてきた魚谷さんが。女性の尊厳を侮辱するデマツイートには耐えられなかった。さすがにひどすぎた。
結果、とんでもないことになったw
本気の核はあんなに強いのかと。
でも最後はやさしい魚谷さん、かなり温情のある救済をしてくれていたが。
そうなのである。本気を出して返されると、怖いのである。
何が言いたいかというと。
自由なんですよ。何を言うのも、どう返すかも。
でもお互い自由な中でも、麻雀プロはかなり、手加減をしてくれている。おそらくオラオラと打牌批判をしても、核ボタンは押すことなく、こちらのプライドを傷つけないように、対応してくれる。
それを知っててオラつくのは、やっぱりカッコ悪い。
殴られないとわかって、学校の先生にイキってる、不良じゃないんだから。
あれは本当にカッコ悪い。
じゃあ、気づかってもらえているその分、こちらも打牌批判するにしても。
同じだけ、気づかいある言葉選びすればいいんじゃないのかなって、思うのですよ。自由は自由。でも、気づかいには気づかいですよ。
それがたぶん大人じゃろ。
「相手は職業プロで、こっちは一般人のファンだ!
批判を受けてもなお、丁寧に返す義務があるはずだ!」
とか言う人もおるだろうが。
その前に、大人と大人じゃ。
Vチューバーが、打牌批判された時。
麻雀プロほど、あまり強いボタンを持っていない。
アマチュアだからだ。
選択肢は「我慢のAボタン」くらいしか、ないのでないか。
たまっていく、終わりのないストレス。
二階堂姉妹ほどの強メンタルの持ち主なんて、若い子にはいない。
壊れてしまう。
このままじゃ、この先もみんながつらかろうと。
かわりに核ボタンを持ってる強い人が、一発どかん放ったのが、おそらく神域リーグの件なのであろうと。けっこうな威力であった。
堀プロと仲林プロが「打牌批判上等!いつでもどうぞ!」の姿勢を見せていた。たぶん議論ではなかなか素人では勝つことはできないであろう。強い自信。めちゃくちゃかっこいい。言ってみたい。
でも言わせてもらえれば、男性プロだから言えるセリフだ。
なめてかかって、ノリで押し寄せるアホの数が、男性プロと女性プロでは、数がケタ違いである。魚谷さんを見ればわかる通りである。
魚谷さんが男性プロなら、向かっていけない人は大勢いるだろう。
堀さんが女流プロなら、その逆だ。
会話にならない人が山のように押し寄せ、結局Aボタンを押すはずだ。
なのでボタンの話は、あえて「女流プロの話」で例えさせてもらった。
「今、自分に対し、どのボタンを押してくれているのかな?」
なんて考えながら、自由な発言を、自己責任でどうぞ。
ご機嫌がよろしい時、気分で小銭を投げていただくと嬉しいです。ただあまり気はつかわず、気楽に読んでくださいませませ。読まれるだけで感謝です。