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楽器演奏者の趣味と仕事の境界線を曖昧にしたい。

背景

プロトアウトスタジオの卒業制作で私が考えているプロダクトの基本的なコンセプトが本記事のタイトルにあたります。

私自身、中学生の頃からエレクトリックベースを弾いており学生時代はバンド活動も多く経験してきました。

年月を経て30代も半ばになってきました。
現在はバンドもやっておりません。

もともとプロミュージシャンとして生計を立てていこうと思ったこともなく、実際に今はエンジニアとして働いております。

多くの方は結婚、就職など人生の節目で楽器をやめてしまうことがあると思います。学生時代のバンド仲間も代わりとなる生きがいを見つけられてとても幸せそうです。

私もそうなれれば良いと思っておりました。

ですが、現在も相変わらず楽器が上手くなりたい、自分の作品を作ってみたいという思いは学生時代よりも経済的にも時間的にも

多少の余白ができた今の方が強くなってしまっています。

部屋の奥で埃をかぶって弦も錆びたベースを眺めながら

「こんな時代もあったな。」と感慨に耽るのは
インターネットの技術がどんど発達し、その技術にもエンジニアとして少なからず関係している現状を考えると、まだ早いと思っています。

その時に抱えていたもやもやをnoteに書きましたが、結局何が言いたいのかわらないかったです。

今回は学んだ思考法を使って冷静に分析していきます。

これはこれで初期衝動が反映されて好きですが・・・。


卒業制作草案

この様な背景から私は演奏動画を投稿できるSNSサイトを作りバンドのメンバー募集やシェアに活用しアマチュアの楽器演奏者に趣味だけには留まらない可能性を提示できないかと思い付きました。

アプリケーションの土台となるものは作ったので、もしよろしければご覧ください。


本題は発想ワークショップで学んだ手法を元にこちらの企画について考察することなので、行っていきます。

デザイン思考-バリュープロポジション・キャンパス

この手法はプロダクトを使用するユーザにとっての

・「快」を増やす

・「苦」を減らす

の二つの目的をどの様に達成できるかを提示するものだと解釈しています。

他人中心の思考ともいえます。

演奏者はYoutubeなどの動画サイトに演奏動画をアップします。


YoutubeやTwitter、Instagramは自由な投稿ができますので、

演奏動画以外の投稿がノイズになる可能性があります。

「快」を増やす

動画を投稿することでURLのシェアがそのままポートフォリオとなります。

バンド側は演奏者の技量を図ることが事前にできますし、一緒に演奏する機会を楽しみにできます。

「苦」を減らす

メンバー募集がテキストベースであることは就活の面接などである様にミスマッチを起こします。

期待してスタジオに入ったが思っているような演奏は望めなかった・・・。

動画はお互いの期待値のバランスをとれるので、徒労が減ることが期待できます。

アート思考-偏愛マップ

こちらの手法は今までの人生の経験、哲学、信念をもとに自分が企画を思いついた経緯を偏愛マップというスケッチに起こして考察するというものだと解釈しております。  

自分中心の思考ともいえます。

こちらが私の偏愛マップです。


音楽と楽器がほとんどの人生です。
エンジニアとして働いている現在はプログラミングと音楽で何かを成し遂げたいことが分かります。

私にとって楽器を弾くとはご飯食べる、歯を磨く、お風呂に入るなどの行為と変わらず、生活習慣の一部です。

歯を磨くことが趣味です。

という人はYoutube案件になりそうなぐらい興味深いコンテンツですが。

それくらい私にとって日常のことなので趣味や仕事の境界線を無理にしかなくてもいいのではないか。

歯を磨く動画をYoutubeに投稿して、製薬会社から企業案件をもらって収入を得る可能性がある時代です。

アマチュア演奏家も、

・好きで投稿した動画が名のあるバンドに見初められ加入のきっかけになった。

・ミスマッチが減ったことで居心地の良いバンドが組めて自分の居場所ができた

・恐ろしい技量を持った人がいて見つけられやすい状態を作れる

可能性は十分ありそうです。

そんな未来はなかなか希望がありそうじゃないですか?


結論

長い考察になりました。

私のように楽器演奏を趣味として割り切れないような人間は世の中に一定数いると思います。そんなに人に光をあてたいし、何より私がその光にあたりたい。

これは偏愛を通りこした執念であり、

くすぶった魂の自己救済です。

そして一歩間違えれば怨念となります。

この気持ちは混ぜるな危険、取り扱い注意です。

画像1

ヘッダー画像とこの写真は21歳くらいの私。

自分は天才ベーシストだと信じていたし彼女もいたしコミュ力もあった気がする。

今はいろいろな経験をして世界の広さを知りました。

それでも音楽に対する愛の表現を、今の自分だからこそできることをやっていきたいです。

過去の栄光、さようなら。

ヒリヒリする未来、こんにちは。

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