落とし物

久々に市民プールへ行った。
塩素の匂いと、100円交換式のロッカー。
そういえば子供のころ、100円を拾えば大歓喜していたことを思い出した。

今やどうだ。
100円玉の価値は徐々に低くなってきてしまっているではないか。
「うりゃー！やったぜ」から「お、落ちてる」へ。
100円を拾う立場から”拾わせる”立場へと変わったことを実感した。

そうと決まれば実戦である。
人知れずできる世界をよくする方法の一つをここで披露しよう。
①あえて、100円を置いておく
②その100円を子供が拾う
※なお月500円のお小遣いの子供が望ましい
③価値観として
　子供の＋100円獲得>>>僕の-100円損失
　であることは明白
④より良い世界

・・・どうだ、完璧。

ひとしきり泳ぎ，プールを出る。
更衣室の鍵を開け、カコンとでてきた銀色はそのままにしてシャワーへ。
体を温め、服を着替え，靴を取り、
普通に100円を忘れた。

普通に忘れたら、普通に「あれ，損したな」ってなる。