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「性格いいね!」

葉桜の季節ですね。
昨日は天気もおだやかで、丘の上の食堂でお昼を食べました。上を向くと、空はうすい水いろに伸びて、そこに葉桜の桃と緑が映えていました。花も雲もまだらでした。

芥川賞を獲った砂川さんの『ブラックボックス』を読んで以来、「かんしゃく」や「感情の暴発」といったことについてよく考えます。

ところで、「性格」ってなんなんでしょうか。
「良い性格」「悪い性格」みたいなものが、ハッキリとわかりやすく存在するものなのでしょうか。

私はそうは思いません。

自分はよく「やさしい」と言ってもらいます。でも白状すると、それは私自信を守るための便宜です。傷つけられたくないし、争いたくないのでそれを予防しています。

むしろ私はイラつきやすいです。そして人の欠点がよく目につくイヤなやつです。
電車で通知音を鳴り響かせる若者を見るとき、歩きタバコの煙が漂ってきたとき、正義感が暴走して叫びたくなるときもあります。
正義は気持ちよくて、自分はネガティブを見つけやすくて感じやすくて、それが怖いです。
いつか取り戻しのきかない大きな爆発に繋がるのではないかと。

そんな私が社会でなんだかんだ楽しくやっていけてるのは、暴発のあとの世界に怯える臆病さと、幸か不幸か厳しく訓練された抑圧力のおかげだと思います。



ここまでとキレイには繋がらないのですが、「性格」というのは、何というか、あくまで名付けるためのシールみたいなもので、その内実は絶えず反応して変化していく液体のようなものではないかと思います(仮)
外から見たら不変の物体ですが、それを保つためにはいくつもの変化が繰り返し起こされているのかもしれない、ぼんやりとそんな感じです。

性格類型とかちょっと勉強したらわかることなのかも知れませんが、以上、あんまり意識的には手をつけてない状態での、私の「性格観」のようなものでした。

魅了されつつ翻弄されつつ、飼い慣らして仲良くなってうまく乗りこなせるようになりたいです。

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