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『下山事件・最後の証言/柴田哲孝』を読んで

「あの事件をやったのはね、もしかしたら、兄さんかもしれない」と大叔母から言われたことが、柴田氏が下山事件の取材を始めたきっかけだったそうです。
大好きな祖父、だけど、祖父なら有り得るかもと思いつつ、関係者に取材をし、調査し続けます。

祖父が勤めていた亜細亜産業は単なる貿易会社ではなかったことがわかってきます。
どうやら、亜細亜産業を軸に下山事件が起こっているのではないか…。

602ページ
分厚さにひるんでたけど、読み始めたら、
夢中になって読みました

調べていくうちに見えてくるのは、国鉄の利権と汚職、GHQにCIA、満州鉄道と満州での人脈、731部隊、右翼、共産党、統一教会、キリスト教、大物政治家の権力の欲。
めちゃめちゃ壮大で複雑で恐ろしい。
戦後、金と権力を追い続けた者たちが様々な思惑の元、下山総裁が邪魔になったということのようですが、ここまで複雑に絡まった深みを持った事件だとは驚きでした。
柴田氏がたどり着いた答えを是非読んでもらいたいです。

その時代の政界の描写にも驚きました。その当時政界のど真ん中にいた者たちの孫たちがつい最近までの政界を牛耳っていました。そして2年前に銃撃によって殺害された事件は記憶に新しいですが、これも謎だらけなんですよね。歴史は繰り返す、というか、暗躍する奴はいつの時代でもいるんだな…とか書いたら…ヤバいよね、私💦
この事件をモチーフした柴田氏の新作「暗殺」が6月19日に発売されてます。
きーにーなーるー!





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