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「あたしとママのファイトな日常/山本幸久」を読んで感じたこと

ものすごーく気持ちの良い作品でした。
やっぱり山本さん、好きだわぁー。

ムカつくいじめっ子の公平を一発殴ってやりたいという気持ちでボクシングを始めだ小学校4年生の風花、そして、職場の後輩にイラつく日々を送りつつ洋裁店で働いている母親の陽菜子、この二人の目線で交互に語られる物語でした。

「あたしとママのファイトな日常」

ボクシングを通じて知り合った人達、ボクシングを始めたことでの出来事、ジムでの練習や自宅での自主練や試合などボクシングという競技を通じて、風花はボクシングの技術だけではなく心も成長していきます。風花に巻き込まれる形で陽菜子も人間関係が広がり後輩との間柄も好転し人として成長していきます。
キャラ立ち半端ない周りの人達もそれぞれ影響を受け合い成長していきます。

登場人物は片親世帯、両親ではなく祖父母に育てられている子ども、未婚の推し活女子、ブラック企業、保護猫、セクハラとそれぞれ事情も持ちつつも、明るく前向きなのです。これも山本さんの作品の特色だなって思います。

そして、この作品もお楽しみがいっぱい詰まっていました。

「展覧会いまだ準備中」の弾吉とサクラの現在進行形の恋愛模様もガッツリ描かれてましたし、伝説のバンドハラキリーズも登場しました。山本王国は繋がっていて嬉しいです。

宮沢賢治の「よだかの星」がフィーチャリングされてたのも興味深かったです。

作中で何度も繰り返し登場したアニメ「血煙荒骨城」は決め台詞や服装など細かなところまで設定がされていました。ってことは、これからの作品で時々登場することもあるのかなっとか♪
期待が膨らみます♪


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