「渋谷に里帰り/山本幸久」を読んで感じたこと
山本幸久さんのお仕事小説は大好物なのです。
随分前の本だけど手にとってなかった本を見つけたので、わくわくと読んでみました。
寿退社する営業成績トップの先輩の後任となった峰崎稔が引き継いだエリアはよりにもよって渋谷。稔にとって渋谷は鬼門で20年も避けてきたところだったのです。
鬼門というのは、稔は渋谷で育ったけれども小学生の頃に家業のパン屋の経営難で父親が店をたたむことになり、友達にも黙って渋谷から引越したことが負い目になって近寄るのが怖くなってしまってるという理由から。
渋谷を去る者が「裏切り者」だなんて言われてるのを聞くと、小学生にはツラいですよね。とても言い出せないのわかる気がします。
引き継ぎのためどうしようもなく先輩と渋谷を回っていると、人間力営業力においての先輩と自分の差を思い知らされます。
ここで少し凹みつつも、仕事の楽しさに目覚めていく稔の変わりっぷりがいい。
「はあ…」だった返事が「はい」になっていって、なんてわかりやすいヤツ!
山本さんのお仕事小説は気持ちいい!私も仕事頑張ろうって気持ちにさせられました。
稔の元カノとして、凹組のゴミヤさんが登場しました。こういう繋がってるとこ好き♡
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