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「パイナップルの彼方/山本文緒」を読んで感じたこと

2023年のおかき的ベスト本の10位はこちら♪

「パイナップルの彼方」
この作品をきっかけに山本文緒さんを固め読み。
パイナップル色の装丁も洒落てる♡

父親のコネで入った信用金庫で働き、趣味の絵で副収入もあり、優しい恋人もいて、気楽な友達もいて、と並べると主人公の深文は恵まれてるようだけど、かなり拗らせ女子です。仕事に情熱があるわけではありません。職場でも、そして、友達にも恋人にも本音をさらけ出すことなく、距離を保って、結婚するということには嫌悪感。それでもうまく立ち回ってたつもりだったのが、配属されてきた新人の女の子の出現でぐちゃぐちゃになって、転がるように病んでいくのです。
深文だけではなくて、友達も先輩も後輩もみんな拗らせてます。だけど、なんだかわかる気がするのですよね〜。女はややこしい。色々と大変なのですよ。
面白くて夢中になって読んで夜更かししてしまいました。山本文緒さんは「プラナリア」とか「恋愛中毒」とか「自転しながら公転する」とか有名どころしか読んだことがなかったと思うんだけど、かなり合う!もっと進んで読んでみよう!

それから、連絡手段は固定電話とか、寮の固定電話を取り次いでもらうとか、パソコンではなくてワープロとか90年代初めの頃を思い出して懐かしい気分にもなりました。

このあと、立て続けに3冊読みました。

「ブルーもしくはブルー」これも良かった♡
「シュガーレス・ラヴ」
心と身体は繋がっているという作品です
「みんないってしまう」
喪失がテーマのビターな作品

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