AutoBioFiction Age:18
数年ぶりに再会した圭ちゃんは、大型ビジョンの中だった。その日、私は渋谷のスクランブル交差点を歩いていて、離婚が成立して心機一転、この土地を去ろうかと考えていて、だけど、ふと見上げたビジョンに彼の作品が流れていたから、私は泣いて、そしてこの土地に踏みとどまった。その時初めて気づいた。私は案外、離婚したことが悲しかったんだなぁということと、彼のことが、本当に好きだったんだなぁということ。
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