AutoBioFiction Age:14
初めての相手は知らない男だった。覚えているのは恐怖と痛みと、あと、口を抑えられていたせいで息が上手くできなくて、苦しかったってことぐらい。雨上がりの公園の土はひどくぬかるんでいて、体についた生温かいそれが男の体液なのか泥なのかよくわからなくて、よくわからないけれどすごく不快で、男から逃れようと身をよじればよじるほどその不快さは増したから、私は途中で抵抗をやめた。男の肩越しに見える満月が、場違いなほど綺麗に輝いていた。
「処女膜ないね?」
男が、臭くて熱い吐息を吐きながら耳