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【アンカラ滞在記】アンカラではじめてねこを預かったの巻

2016年の春のことでした。

当時、アンカラにいたとある知り合いの方から、わりと長期間トルコを離れることになるので、ねこを預かってほしいと頼まれたのです。

自分は一人暮らし。それにねこの面倒をちゃんと見た経験もなく(長崎の実家で昔飼ってはいましたが、自分はほとんど面倒を見なかったので)。家を空けていることも多いですが、大丈夫ですかねと聞くと、お利口さんなので大丈夫ですよ、とおっしゃる。ならばというので、4ヶ月ほどだったでしょうか、けっこう長い間アンカラであずかることとなったのでした。

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名前は、「ジジ」。女の子で、たしか当時8歳くらいだったと記憶しています。

もともと毛が長い子だったのですが、飼い主さんが気遣ってくださったようで、私の自宅に毛がたくさん抜け落ちないようにということで、かなり短くヘアカットされた状態でやってきました。

結論から言うと、まあお利口さんでした。大人しかったし、そこそこ甘えてきてくれましたし。家に帰ってくると、毎日玄関先でちょこんと座って待っててくれていて、マジかよこのねこさん超カワイイ!!と。私は単純なのですぐ気に入ってしまいました。人の猫なのに。

後日、冗談で「この子譲ってもらえませんか?」と飼い主さんに言ったほどです。「引き取ってくれるならどうぞ。私はどうせそれでもほかのねこを受け入れると思うので」と返されて、それ以上何も言えなくなったことでしたが…

写真のフォルダには、懐かしいジジの思い出が詰まっていました。

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ソファの上にちょこんと座って毛繕いしてるや…とか、こんなことだけでいちいち感動していたものです。今思えば、この経験がぴのを受け入れるときにどれほど役に立ったことでしょうか。いろいろなことを、この先輩ねこさんから私は学んだことでした。

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椅子を占拠する習性は、この先輩も同じでしたよね。あとちょっとお姫様気質があり、遊んで欲しい時にかまってもらえないとその辺にわざと粗相をするという実力行使も辞さないタイプのねこさんでした。以来、「姫」と呼ぶことに。ツイッターでは、「タヌ美」とか呼んでましたっけね(意味は特にない)。

今思えば、その後やってきた「ぴの」もいろいろと同じことをしているので、ねこ的な行動というのはやはりこの時に教えてもらったのかもしれないなと思います。ジジさまには本当に感謝しかない。

お別れの時は、それでもやってきます。
4ヶ月たって、飼い主さんから連絡が来て「明日引き取りに来ます」と言われた時、いよいよ明日でお別れだねえ、と言いながら、私は不覚にもぼろぼろ泣いた記憶があります。ビール飲んでたんですけど、そのせいなのかどうなのか。

いや、寂しかったのは間違いないので…やはり名残惜しかったんだろうなと思います。後日飼い主さんにそのことを告げたら、思い切り笑われましたけどね…

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トルコ語の勉強をしている時、ふと後ろの棚を見返そうとすると、人をダメにする椅子でダメになっている姫。あの瞬間を、すっかり懐かしく感じる今日この頃です。もう5年くらい経っているんですねえ。

ちなみに、姫は今も元気なようです。
さすがに少しお年を召したのだろうなとは思いますが。そしてこの姫の飼い主さんこそ、何を隠そう私に「ぴの」を紹介してくださった方なのでありました。


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