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2021年度薬ゼミ全統I(246回)雑感(実践1)

模試は大学や地域によって受ける日時が違うようなので、Twitterを避けてこっちで書いています。ということでネタバレ注意です。

また、あくまで独断と偏見による雑感であることをご容赦ください。何かあればコメントかTwitterのほうでよろしくお願いします。

自分はこのブロックが一番取れなかったんですが改めて基本的な問題が多いなと…。オンライン受験で深夜に解いてたのは良くなかったなと思いました。逆に言うと普段の試験では選択肢を取捨選択する判断力で点数が結構変わってくるので、絶対に睡眠時間と集中のオンオフを確保したいなとあらためて。

実践物理

196. バンコマイシンに関する基本問題だと思います。

197. 97回以降の国試でlogとlnを暗算で切り替えさせる問題ありましたっけ…それ以外は反応速度の式を積分できればOK。

198. 注射剤と緩衝能についての基本問題だと思います。この中だと3は間違いやすいかも…?

199. 「溶解度Csは分子形のみの溶解度とイオン系のみの溶解度の和で表される」とまで書いてくれてるのがすごく親切な問題。選択肢2の式はうろ覚えでもどの条件で溶けやすくなるか分かっていれば正誤が判別できるはず。

200. パロノセトロンが長期作用で遅発性にも使えることは押さえておきたい事項だと思います。オランザピンは基本事項。

201. 2は10℃だと常温で液体になってます…。あとは紫外可視光なのに880nmだったり、3,4も問題に書いてるので難しい選択肢5を無視できます(5は知らなくていい気がします…)。ちなみにデキサメタゾンのdexa-は右旋性から来ている…と思いきや、ヒドロコルチゾンの16α-メチル置換体(16α→decahex alpha)の略から来ているらしいです(薬名[語源]事典より)。

202. 解くだけならhCGと妊娠についての基本的な問題ですが、不妊治療にhCGを用いるのは発展的な知識だと思います。

203. 106回国試を復習して原理を理解していればたぶんできると思います。

204. 用量はマニアックでキリがないので個人的にはこの手の問題は無視していいかなと思うんですが、アスピリン1日1回は知っておいた方がいいかも。

205. MRIや造影剤について基本だけでなくしっかり原理を理解しているか求められる問題だと思います。1,2を切ってから4が切れれば…というところ。

実践化学

206. レボドパがLAT1で吸収されることをこの問題文から思い出すのはなかなか難しいと思いました。ヒントがないのでそういう答えにくさがある問題。

207. ベンセラジドがラセミ体であること、4がレボドパではなくドパミンになっていることを見落とさないようにしたいです。そこに引っかからなければ基本問題なはずですが、どっちかに引っかかった人も多いんじゃないでしょうか…。

208. 選択肢ひとつひとつはそんなに難しくないものの、幅広い所からの知識が要求される問題。

209. 化学的な知識・理解があれば答えられる問題なので地力が出ると思いました。

210. イナビル*(ラニナミビル)の1回2容器は特徴的。それを知っているかどうかの問題。2はリレンザ*(ザナミビル)について。

211. オクタン酸エステルだと知っていれば特に問題なく選べると思います。知らなくてもシアル酸アナログで3か5まで絞れれば問題の説明でなんとかなるはず。

212. 迷うとしたら2,3かも。エルトロンボパグは血小板減少に。

213. よく見てないと5を選びそうになるかも。不可逆阻害なのはチミジル酸シンターゼとの結合です。

214. 煎剤、エキス剤、散剤などをごっちゃにしていると間違うかも。

215. これも化学的知識を広く聞いてくる問題。

実践生物

216. 糖新生についての基本問題だと思います(盲点になりがちな分野ですが…)。3,4は構造から考えても切れます。

217. ちょっと知ってると脱水から1,3で迷う問題。SGLT2阻害薬が腎保護に働くことを思い出すと3を切れるかもしれません。

218. 選択肢がわりと楽だと思います。病態寄りの問題。

219. チロシンキナーゼについての問題ですが、基本的な理解があればなんとかなると思います。

220. 褥瘡についての薬は結構ややこしいので、基本的でも5つの選択肢すべてに答えるのは結構難易度高い気がします。正答2つから当てに行きたいところ。

221. 1と4は国試でもあったんですが、2,3,5は難しいと思います…特に5。2,3,5まで絞れていれば知識として十分な気がします。

222. ニューキノロン系の基本的な知識問題だと思います。5は腎盂腎炎についてですが、知らなくてもあんまり選ぶ気にならない選択肢ではないでしょうか。

223. 腎臓の場所についてと外尿道括約筋が随意筋なことを分かっていれば難なくという感じ。

224. 腎機能低下群には優先的な接種が必要ですが、4のような書かれ方をすると選びづらい気がします…。1,2も発展的知識で難しめだと思いました。

225. 1の病原体由来の核酸という記述のしかたがなかなか…。そこに気づけば特に問題ないと思います。

実践衛生

個人的にはここが一番点取れませんでした。衛生は完全に勉強不足です…

226. 問題設定の無理やり感はさておき、1を切るのが難しい問題。肺炎を合併していたら細菌性肺炎のこともある、ということなんだろうと思いますが、難しすぎる気がします…。

227. 感染症法における新型インフルエンザの立ち位置を学んでいるかどうかにかかってきますが、選択肢的にはそれほど難易度は高くない気がします。

228. ロコモティブシンドロームは国試既出。サルコペニアも名前は出てるのでこの2つの意味や違いは絶対理解しておきたいところ。3~5は衛生の基本問題だと思います。

229. BMIの適正値は感覚と違うので注意。5の加工食品の添加物にリンがよく含まれていることも結構大事かも。3,4は切りやすいですが簡単な問題ではない気がします。

230. 5は問207と同じく紛らわしい記述。5を切れれば1,3が切りやすいので大丈夫だと思います。ドパミン受容体作動薬による傾眠は国試に出たので、病的賭博も出るかも。

231. どっちかっていうと実務的な問題。国試にもあったはず。

232. 正答を選ぶのは難しくないはず。バクテリアルトランスロケーションは国試に出てないものの知っておきたい概念かもと思いました。

233. 選択肢の雰囲気的に選べる問題。3~5の記述も大事だと思います。

234. 皮膚といえばセラミド、くらいでいいはず。構造を知っておけば生体の脂質に強くなれる気がしますが、あんまり国試には出ない範囲ですよね…。

235. 食品の機能はちょっと変化球な気がしますが、他は知っておきたいところだと思います。

236. 3のMDMAは麻薬指定であること、また尿中検出ということで代謝を受けていることを意識して答えないといけない問題。あんまり簡単じゃないかも…?1がTHCなのはもちろん、2がカチノン系の構造だから指定薬物になることも学んでおけるといいかも。

237. 3が難しいんですが、2は構造から正誤判定可能で4は基本的知識。あとはシモン反応が第何級で陽性だったかを覚えていれば消去法で解ける問題です。こういう問題は消去法がいいかも。

238. 紫外吸光には石英セルを使いますが、340nm~はガラスを通過してくることに注意。あとは酸化チタンとその役割を知っているかどうか。5はあんまり選ぶ優先度が高くないので無視した人が多い気がしますが、最近のトピックなので押さえておいてもいいかも。

239. 酸化チタンを知らなくても化学構造がぼんやりと分かれば長い共役系で正解にたどり着けるようになってますが、ほぼ知ってるか知らないかだと思います…。

240. 0.4mg/Lの基準値は覚えておきたいところ。忘れてても大腸菌を消毒するために塩素消毒していることを考えると4だと選べると思います。

241. それぞれ何のために測るかを理解していないと解けない問題。水道水で塩化物イオンを測るのはその分解されなさから排水の混入や希釈の影響の目安としているからで、この辺は106回国試でも出たような気がします。また不連続点以上に塩素を加えていることが前提なので結合残留塩素も測りません。溶存酸素も水生生物の環境のためなのでここでは関係ない、ということになります。

242. 2と5で迷うかも。2は常識的に考えれば…という問題なのかもしれませんが、気湿については模試解説のとおりです。5は生理食塩水より濃いってどうなん…?と思えればいいですが、それでも安心して切るまでには行けないので2をしっかり答えたいところ。

243. 覚えてればいいですが、覚えてなければ暑さ指数っていうぐらいだし湿度のほうが大事かな…という感覚で解ければ。

244. 針がアウトなのを知ってれば特に困らない問題。

245. 1と4が判断しにくい気がします。1の「気体」に気づければ4を安心して選べるんですが…2,3,5は大事な項目だと思います。

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