スクール・オブ・安保2 地政学を知っていると安全保障政策は簡単に理解できる 講義プレゼンシート
「スクールオブ安保」2回目は「地政学」についてのお話です。
「地政学」は20世紀初頭にイギリス人の地理学者ハルフォード・マッキンダーという人が始めた学問分野です。
人間の行動は海、陸、川、山といった「地形」や、砂漠、高山といった「気象」といった地理的条件によって規定される。よって政治や経済の営みも地形や気象という地理的条件に決定される、というのが基本的な考え方です。
地政学は特に戦争を考えるにあたって極めて有効な世界観を提示しました。そのため、国際政治・経済、特に安全保障政策に携わる人々にとっては「常識中の常識」ともいえる了解事項になっています。
「国際政治学」や「国際経済学」は「国」を単位としているのに対して「地政学」は「国」ではなく「世界」をひとつの単位としています。国境線のない真っ白な世界地図の上で、人間がどう行動するかを動態力学的に考察するダイナミックな学問です。
地政学は「海は全部ひとつながりである」「世界はその海に島がいくつか浮かんでいるにすぎない」「世界島の周りに北米島、南米島など周辺島がある」という目の覚めるような世界観を提示します。
そうした地政学の発想を知ると、安全保障論は非常にやさしく理解できます。そのさわりをやさしく解説しましょう。講義のプレゼンシートを公開しています。
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