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ニワトリタマゴ問題はニワトリから。そしてニワトリの欲求とは。

サービスのグロースを考えるときに、B2B2CやC2B2Cのように自社以外に2つのユーザタイプがいるときに、どちらに最初注力してグロースさせるか、というのは頭を悩ませることかもしれません。

結論は明白で、起点になるユーザから注力するべきです。ニワトリがいないとタマゴを産みません。そして良いニワトリがいないと良いタマゴは産まれません。

アーティストを例にして、「ライブ会場にお客さん1万人集めました、アーティストの皆さんライブやりませんか?」と聞かれたアーティストはそこで演奏したいと思うでしょうか?自分はヘビィメタルバンドなのにお客さんの9割はアイドル好きかもしれません。でもヘビィメタルバンドを起点にお客さんを集めたらお客さんはきっとヘビィメタル好きですよね?

当然自分のサービス上でターゲットにしたいユーザがいるはずで、そのユーザを濃く多く集めていくためには、まずそのユーザを連れてきてくれる、そのユーザが欲しいと思うコンテンツを作ってくれる人を集める必要があります。そしてその人たちに使ってもらう、気に入ってもらう、ハマってもらうために、彼らに向けたプロダクトの磨き込みが最初は最重要です。

フリマアプリではまず出品者を集めることが大切です。いい商品がなければユーザは買うものがありません。そして出品者の体験向上が重要です。

ライブ配信アプリではまずライバーを集めることが大切です。いいライバーがいなければ観るコンテンツがありません。そしてライバーの体験向上が重要です。

YouTubeもYouTuberから。

SNSもUGCも投稿者から。

クリエイターと消費者の境界

ニワトリとタマゴという表現では微妙なので改めて定義すると、商品コンテンツや映像コンテンツなどを作る側のユーザをクリエイター、クリエイターが作ったコンテンツを購入したり閲覧したりする側のユーザを消費者と呼ぶことにします。

皆さんがよく使うアプリでも見られるように、実際にはクリエイターと消費者の境界線は曖昧で、メルカリで出品も購入も両方する人、YouTubeに投稿も視聴も両方する人は少なくありません。

サービスのKPI的にはクリエイター側に消費者を進化させると継続率などが高いことは知られていて、またクリエイターへの障壁を下げ、ロングテールをうまく取っているのがメルカリやミラティブやPocochaなどです。

Pococha水田さんのロングテールに関する記事が非常に良いので別の視点を取り扱いたいと思います。

クリエイターと消費者の欲求レベル

クリエイターになるとなぜ継続率があがるのでしょうか?消費者が徐々にクリエイターになるから元々使っていた時間が長く、すでに定着しているため継続率が高いというのはもちろんあるでしょう。

そして以前に書いた記事でも述べたようにクリエイター側はコンテンツを作ってうまく行った行かなかったというFeedbackループがあることで次へ次へもう1回もう1回となるので消費者にはないハマっていく要素があります。

もう1つ違う観点からの説明として欲求レベルの話をしたいと思います
皆さんご存知のマズローの欲求5段階説です。

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クリエイターと消費者がどの段階の欲求を体験していくかを考えます。クリエイターはYouTuberやライバー、ゲーム実況者、noteの作家、なんでも良いですがここではゲーム実況者を例にしています。

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第3から第5段階までをクリエイターと消費者に分けてみると、消費者は第3〜4段階までのステップアップに対し、クリエイター側は第5段階まであり、第4段階でも消費者に比べて高次です。

消費者はクリエイターと繋がりたい、認知されたいという欲求ですが、クリエイターはより有名で人気のクリエイターになりたい、そして最終的にはクリエイターとしてより自分を表現したい、高めたい、あるいはユーザのためになることをしたい、関係者や社会に対しても貢献したい(ここは第6段階でもありますが)といったところまで欲求が高次化します

HIKAKINさんとかを見ていると、チャンネル登録者数や再生数だけではなく、より良いものを作ってユーザを楽しませたいとか、YouTuberの地位向上のために頑張りたい、といったレベルに来ていますよね。

高次の欲求が満たされるほど、当然満足度は高くなっていくので、それが継続率に繋がっていると言えると思います。

終わりに

サービスグロースのためのクリエイターと消費者のニワトリ卵問題から、それぞれの欲求段階について触れました。次回、欲求を強く満たす方法について記事にしたいと思います。


ジャングルXは一緒にプロダクトを作ってくれる仲間を募集中です。UKを起点に世界でスポーツベッティング事業をやっていくのですが、普通に想像するものとあらゆる面で違った打ち手で攻めていきます。

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参考記事:本田圭佑も投資。スポーツベッティングで英国進出する男の野望




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