藤くん・野田さん・米津さん

邦楽が好きです。その中でも2000年代から2010年代の終わりまでの間に、出会った3人について書きたいと思います。

2000年代前半。中学生だった僕らの前に表れたのは、BUMP OF CHICKENの藤原基央さん(藤くん)でした。思い返すと、バンドとかロックとかが少し下火だった時だった。アイドルやヒップホップにみんなが夢中になっていた時代。ハイスタが好きだったので、メロコアは邦楽も洋楽も聴いていたんだけど、その頃のバンドについてはあんまり知らなかった。そんな時、「FLAME VEIN」に出会った。バンドが作りだす音の心地よさを知った。歌詞はどこか僕らに向けたものに聴こえた。なんか青春っぽかった。カラオケでは、みんなバンプを唄ってた。それこそ曲の取り合いになるくらいだった。同じ曲を違う人がまた入れて2回も3回も唄った。

2000年も後半に差し掛かり、僕は高校生から大学生になった。好きな女の子と付き合ったりフラれたり、部活で勝ったり負けたり、受験勉強したり。少し成長しつつ、まだ自由に遊んでいたいなって思いもあって、大人ぶったりかっこつけたりしてた。そんな時に、RADWIMPSが現れた。彼らは抜群にかっこよくて、良いことも悪いことも全部唄にしてくれた。僕たちの思いを唄で表現してくれた。野田洋次郎(野田さん)は、自然体でいいしいろんな思いがあっていいだよって言ってくれている気がした。

2010年代になって、藤くんも野田さんも相変わらず精力的に活動を続けている。そんな時、ハチというちょっと面白いクリエイターが噂になった。ボカロ曲なんだけど、歌詞が空想的というか煩雑だけどどこかで核心を突いてくる。そして米津玄師(米津さん)が表に出てきた。飄々としていて、自分が持つ主観を全て表現してくる曲に僕たちは共感した。米津さんは背伸びをしてるように見えない。でも、紡ごうとするものに込めた思いが伝わってくる。

3人で集まった写真が去年話題になった。それを見て気づいたことがあります。

「この3人はどこか似ている?」

もちろんそれぞれの価値観は違うんだけど、何か感じるところがありました。どこだろうか。

3人とも自然体。髪を伸ばして好きな服を来て、変わらず僕らが好きな曲を届けてくれる。僕らが好きな曲ってなに?多分同年代にの人にしかわからないかもしれないけど、否定せずにいてくれるところかな。生活は変わるけど、その中でも大事なものというか忘れちゃいけないことを、きれいごとじゃなくて本音でぶつかってくれる。支えてくれる。

3人ともめちゃくちゃかっこいいですよね。顔はもちろんだけど、生き方とかスタイルが。バンドってやっぱりかっこいいんですよ。でもその中でも、憧れるというか。なりたいけど慣れない姿。あんなふうにいつまでもかっこよくて自分の生き方?で唄える姿が。

ゴリゴリした男らしいカッコよさがあんまり得意じゃない僕にとっては特にそうかもしれない。髪伸ばして目が隠れたりして、顔はあんまり出さない。ファッションは古着とかミックスしたり、ただのカジュアルとかでもなくて。そんなに喋らない。なんというか野暮ったいカッコよさなんですよね。

この3人に出会えてよかったなと思います。

3人のプレイリスト

藤くん

「ガラスのブルース」「くだらない唄」「アルエ」「ナイフ」「バトルクライ」「ダイヤモンド」「ダンデライオン」「K」「ギルド」「embrace」「車輪の歌」「firesign」「メーデー」「supernova」「RAY」

野田さん

「そりゃ君が好きだから」「me me she」「セプテンバーさん」「最大公約数」「有心論」「おしゃかしゃま」「叫べ」「揶揄」「君と羊と僕」「ピクニック」「スパークル「なんでもないや」「愛にできることはまだあるかい」

米津さん

「ドーナツホール」「砂の惑星」「ゴーゴー幽霊船」「アイネクライネ」「パプリカ」「Lemon」「vivi」「Flowerwall」「LOSER」「ピースサイン」「Flamingo」「メトロノーム」「リビングデッド・ユース」「春雷」


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