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2021年10月の映画5本

①激突!殺人拳(1974/日/小沢茂弘)
②直撃地獄拳 大逆転(1974/日/石井輝男)
③炎628(1985/ソ/エレム・クリモフ)
④ハロウィンKILLS(新/米/デヴィッド・ゴールド・グリーン)
⑤DUNE 砂の惑星(新/米/ドゥニ・ヴィルヌーヴ)

①遂にマイベストが更新された!(これまでは『マッド・マックス怒りのデスロード』)
   全ての要素が激烈に面白い。挙げるとキリがないので、ウィキペディアのリンクを貼るから読んでみてほしい。話がいい加減でも肝心なのは情熱と勢いと開き直りだ。殺人拳の奥義、B級映画の真髄。大々々傑作。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%BF%80%E7%AA%81!_%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E6%8B%B3


②石井輝男が好きだ。『直撃地獄拳 大逆転』が大好きだ。網走番外地より『直撃地獄拳 大逆転』。こんな馬鹿な題名があるだろうか。何度でも言おう『直撃地獄拳 大逆転』。
   この馬鹿な題名を遥かに凌駕する馬鹿な映画である、と言われて観たいと思った方は、今すぐ見ることをおすすめします。「客vs俺、どっちが馬鹿か、競争しようか!!」的デタラメ映画。『激突!殺人拳』と対を成す、アクション映画の極北。

③トラウマ映画の代名詞。親から鑑賞を止められた過去があり「見てはいけない」映画として認識していたのだが、このタイミングで鑑賞。結論、「二度と観なくていいが、見ないで死ぬには勿体ない映画」だった。地獄巡り系と言ってしまえばそれまでだが、とにかくキツい。冒頭から重いのに、話が進むにつれどんどん重さを増していく。ラストなんてもう、見れば気分が落ち込み、鬱になり、この世に生を受けたことまで後悔したくなる超トラウマ戦争映画、必見。

④正に「キルズ」。ハロウィンの新シリーズが面白い。前作『ハロウィン』はホラー映画史に残る傑作だったと思う。さて、新シリーズの2作目(ハロウィンサーガでは12作目)は、1978年のシリーズ1作目と2018年の前作を結ぶ作品だ。あらすじやテーマは置いておいて、主人公ブギーマンのあまりの強さに圧倒される。冒頭の消防士11人斬りに始まり、斬殺す!撲殺す!刺殺す!また斬殺す!黙々と、淡々と、冷静に躊躇無く。手当たり次第に人を殺す怪物ぶりには感涙。こんなバケモノを見たかったんだよ俺は!久しぶりに映画館で熱い血飛沫を感じた。大興奮。

⑤ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の未来への志向が結実した作品だと思う。「メッセージ」「ブレードランナー2049」のそれぞれで描かれた未来は、壮大な宇宙版貴種流離譚「DUNE」に直接的に引き継がれている。リンチ版、ホドロフスキー案を見た上で、ドゥニ版を見た時の画面の単調さ、話の鈍重さ、キャラクター性の乏しさはどうしても気になってしまう。初めて観た時は正直つまらないと思った。ただ、伏線の巡らせ方、導入部としての物語の巧みさは流石。次作が楽しみ。確実にネタバレを喰らう原作本を読むかどうかで、悩みに悩んでいる。

10月はあまり多くの作品は見れなかったのですが、どれも強烈でトラウマ級の作品ばかりでした。自然と思い入れが強くなってしまい、今月の5本シリーズで最大の文字数になりました。

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