『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』祝・6/12(金)公開決定!
(公開日がついに決定したので、2か月ぶりに書きます)
原題:Little women ★★★★★+
『レディ・バード』グレタ・ガーウィグによる素晴らしい現代的アップデート。
よく知られたルイーザ・メイ・オルコットによる原作「若草物語」からの取捨選択というのか、押すところと引くところが絶妙に的を得た、ナイスな脚色。
グレタ監督が前作でも組んだシアーシャ・ローナンも去ることながら、もう誰も止められないフローレンス・ピューことピュー子(と呼んでいきたい)の輝きたるや!スクリーンをきっと支配するはず。
当時の女性にとっては結婚とは経済問題(現在もだ)に完全同意します。
まず最初に思ったことは、これは実にグレタ・ガーウィグらしいということと
主演にシアーシャ・ローナンを持ってきた、その心づもりにブンブンと頷きたくなった、ということ。
さらにティモシーがローリーとは!と楽しみにしている方も十分納得するでしょう。シャーシャ演じるジョーとローリーは双子、二卵性双生児のごとく、いわば魂の片割れなのです。ラストシーンにかけての描写もとても好きです。
でも、何と言ってもフローレンス・ピューですよ! 実を言うと、個人的に私が感じただけですが、シアーシャを完全に食ってしまっているところがあったりするんじゃないかなと。『ミッドサマー』のダニー役でも知名度を上げた彼女は、やはりスクリーンに映ったときの、いえ海外ドラマの「リトル・ドラマー・ガール」やNetflix映画『ラストキングオブ・スコットランド』でもそうなのですが、カメラがピュー子をとらえたときの支配力というのか、吸引力というのか、とにかくそれがもう圧倒的。あくまでも個人的な見解ではありますが、シアーシャもエマ・ワトソンも、もっといえばメリル・ストリープも押していたと思うのです。
ピュー子もアカデミー賞にノミネートされましたし、それくらい、素晴らしかったのです。
また、ベア先生がルイ・ガレルとは不覚でした(意識していませんでした)。『若草物語』(1994年)のときはガブリエル・バーンでして、本作のために見直したらウィノナ・ライダーとの年の差にちょっと引きまして。それがその当時はデフォルトだったんでしょう。
だからこそのルイ・ガレルなのも最高であります。
さらに、これまでの映画化の中では四姉妹の個性が最もはっきりしていることが特徴的。それが、オスカーも受賞した衣装にも現れています。
邦題の言わんとしてることはわかります。「わたしの物語」って。
とはいえ、誰もが、永遠に若草のままじゃいられないってこと、
“リトル”ではなくなる日が来るのだ、という原作のテーマおよび原題を鑑みれば、どうなのかなぁ。
というか、そもそもアカデミー賞がらみだったのに、最初3月末に公開設定したのが、そもそも残念すぎました(これから観ることはできますが!!)
『ハリエット』もだよ。
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